若手の勢いか、ベテランの意地が勝るのか――。
7月5日、世界陸上の代表選考会を兼ねた日本選手権は男子100メートル決勝が行なわれる。優勝候補のサニブラウン・アブデル・ハキーム、栁田大輝(東洋大)が予選で姿を消した波乱のレースは経験豊富なベテラン勢と、勢いある大学生らが激突する新旧対決となった。
【画像】熱戦が繰り広げられている陸上日本選手権大会第1日を厳選ショットで特集!
日本歴代2位(9秒96)の自己ベストを持つサニブラウンは3日に右股関節の骨挫傷を発表。全治3週間の怪我を押して強行出場も、10秒45とタイムを伸ばせず準決勝に進めなかった。
また10秒02の自己ベストを持ち、5月のセイコーゴールデングランプリで海外勢を破り優勝するなど今季好調な栁田はフライングで失格に。まさかの結末に涙を浮かべた。連覇を狙った坂井隆一郎、日本記録保持者の山縣亮太も準決勝で敗れた。
有力選手が苦戦するなか、準決勝では30歳の小池祐貴が10秒16をマーク。全体トップのタイムを叩き出し、初優勝に向け弾みを付けた。
他のベテラン勢も虎視眈々と日本一の称号を狙う。小池とともに2021年東京五輪に出場した多田修平(29)は勝てば4年ぶり2度目、五輪3大会連続出場の桐生祥秀(29)は5年ぶり3度目の優勝が懸かる。
桐生は準決勝後、「予選、準決勝とみんなのレースを見てると接戦になる」と決勝のレース展開を見通したうえで、「最近優勝してないので、しっかり優勝して陸上の桐生祥秀というのをまた一段と広めていきたい」とコメント。日本人として初めて10秒の壁を破った百戦錬磨のベテランは不敵な笑みを浮かべた。
一方で、フレッシュな4人が決勝に駒を進めた。小池、多田に次ぐ3着だった木梨嘉紀(筑波大)、桐生に競り勝った守祐陽(大東文化大)をはじめ、早稲田大の井上直紀、関口裕太ら大学生が名を連ねた。全員が初優勝のチャンスを目指す。
日本最速を決める決勝は午後6時30分にスタート。多士済々な顔が揃うなか、頂点を掴むのは、はたして誰か。
■男子100メートル決勝(カッコ内は各レーン、準決勝のタイム)
【2】木梨嘉紀(10秒24)
【3】桐生祥秀(10秒21)
【4】小池祐貴(10秒16)
【5】多田修平(10秒19)
【6】守祐陽(10秒20)
【7】井上直紀(10秒22)
【8】大上直紀(10秒25)
【9】関口裕太(10秒24)
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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7月5日、世界陸上の代表選考会を兼ねた日本選手権は男子100メートル決勝が行なわれる。優勝候補のサニブラウン・アブデル・ハキーム、栁田大輝(東洋大)が予選で姿を消した波乱のレースは経験豊富なベテラン勢と、勢いある大学生らが激突する新旧対決となった。
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有力選手が苦戦するなか、準決勝では30歳の小池祐貴が10秒16をマーク。全体トップのタイムを叩き出し、初優勝に向け弾みを付けた。
他のベテラン勢も虎視眈々と日本一の称号を狙う。小池とともに2021年東京五輪に出場した多田修平(29)は勝てば4年ぶり2度目、五輪3大会連続出場の桐生祥秀(29)は5年ぶり3度目の優勝が懸かる。
桐生は準決勝後、「予選、準決勝とみんなのレースを見てると接戦になる」と決勝のレース展開を見通したうえで、「最近優勝してないので、しっかり優勝して陸上の桐生祥秀というのをまた一段と広めていきたい」とコメント。日本人として初めて10秒の壁を破った百戦錬磨のベテランは不敵な笑みを浮かべた。
一方で、フレッシュな4人が決勝に駒を進めた。小池、多田に次ぐ3着だった木梨嘉紀(筑波大)、桐生に競り勝った守祐陽(大東文化大)をはじめ、早稲田大の井上直紀、関口裕太ら大学生が名を連ねた。全員が初優勝のチャンスを目指す。
日本最速を決める決勝は午後6時30分にスタート。多士済々な顔が揃うなか、頂点を掴むのは、はたして誰か。
■男子100メートル決勝(カッコ内は各レーン、準決勝のタイム)
【2】木梨嘉紀(10秒24)
【3】桐生祥秀(10秒21)
【4】小池祐貴(10秒16)
【5】多田修平(10秒19)
【6】守祐陽(10秒20)
【7】井上直紀(10秒22)
【8】大上直紀(10秒25)
【9】関口裕太(10秒24)
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