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陸上

17年ぶりの日本記録に期待! 女子400m決勝は新星フロレス・アリエvs前回女王・松本奈菜子の一騎打ち「本当に良きライバル」【日本選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.07.05

女子400m決勝に進出したフロレス・アリエ。初の頂点を狙う。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

女子400m決勝に進出したフロレス・アリエ。初の頂点を狙う。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 17年ぶりの日本記録更新なるか!?

 9月に東京開催する世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権が7月4日から国立競技場で開幕した。初日は女子400メートル予選が実施され、初出場のフロレス・アリエ(日体大3年)が53秒48で決勝に進出。前回優勝の松本奈菜子も54秒14で進出した。

【画像】日本国籍取得し挑んだ大舞台!日本選手権女子400m初出場のフロレス・アリエを特集!!

 新星か、実力者か――。期待の両者が危なげなく予選を突破した。

 まず1組目の8レーンで登場したフロレスは前半を抑え気味に入る。後半は少し伸びを欠いたが、きっちり2着でゴールした。

 レース後は「前半はちょっと抑え過ぎたけど、決勝につながるレースができた」と振り返り、「思ったほど緊張しなかった。早く終わったら帰りたいなと思ってました」とジョークを飛ばすほど、初の大舞台を楽しんだ。

 父が日本とペルー、母がペルーとイタリアにルーツを持ち、自身は静岡県・浜松市で生まれ育った。もともとはペルー国籍だが、5月の静岡国際で51秒71と日本記録を0秒04上回り注目を浴びると、世界陸上の日本代表入りを目指して先月に日本国籍を取得した。「半分嬉しくて、半分プレッシャーも感じる」と明かすが、初の決勝に向けては「楽しく終われたら」と自然体を強調する。
 
 一方の松本は54秒14をマーク。3組1着で順当に駒を進めた。5月のアジア選手権で日本勢16年ぶりとなる金メダル(52秒17)を獲得するなど、今季好調をキープする28歳は「(予選の)タイムは悪いけど、やっぱり日本選手権は優勝ももちろんですし、タイムも持っていきたい。52秒台は絶対走りたい」と意気込む。

 ライバルと目されるフロレスに話題が及ぶと、「本当に良きライバルだと思っています。やっぱ意識はしますし、そういう中でも自分が勝ちたい気持ちはあるし、400のレベルが上がっていければ」と真っ向勝負を歓迎。静岡国際では敗れているため、大舞台でリベンジを誓う。

 決勝は午後5時30分にスタート。世界陸上の代表切符を占う参加標準記録は50秒75と突破するには高い壁だが、日本一を決める舞台で両者は雌雄を決する。

◆女子400メートル決勝進出者(カッコ内は各レーンと予選タイム)
【2】熊谷遥未(54秒20)
【3】久保山晴菜(53秒75)
【4】児島柚月(54秒45)
【5】中尾柚希(53秒80)
【6】フロレス・アリエ(53秒48)
【7】松本奈菜子(54秒14)
【8】寺本葵(53秒30)
【9】岩田優奈(53秒94)

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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