死闘を制した。
7月17日、バレーボールの最強国決定戦「ネーションズリーグ」は男子の予選ラウンド第3週・千葉大会の第2戦が行なわれ、世界ランク5位の日本は同8位アルゼンチンに3-2(23-25、23-25、25-21、25-23、15-13)のフルセットで劇的な逆転勝ち。日本ラウンドを2連勝し、通算成績を7勝3敗とした。
日本のスタメンはセッターに大宅真樹、ミドルを佐藤駿一郎、リベロは山本智大に変更。それ以外は初戦のドイツ戦と変わらないメンバーで臨んだ。
攻撃のリズムが掴めない日本はアルゼンチンの高いブロックと強打に苦戦。失点を重ね、常にビハインドで追いかける。中盤には山本の好レシーブから石川祐希のフェイントで1点差に迫り、宮浦健人の豪打で同点。日本が5連続得点で一時勝ち越すがアルゼンチンの反撃にあい逆転を許し、このセットを落とす。
第2セットは宮浦がサーブで崩し石川がライトから、高橋藍がレフトからストレートで決めて日本が9-6と4連続得点で好スタート。しかし再びアルゼンチンの高いブロックの網にかかると、南米の雄が息を吹き返し逆転される。互いに1点を取り合う競り合いになり、アルゼンチンが先にセットポイント。ネット際のきわどい攻防で競り負けた日本は勝利への執念をみせてチャレンジを申請するも失敗に終わり連取される。
あとがなくなった日本は流れを変えるため第3セットのアタマからセッターを永露元稀、リベロを小川智大に交代する。するとこの采配が功を奏し、リズムが出てきた日本は石川、宮浦のスパイクが当たり出す。小川の好レシーブから石川が強烈なストレートを放ち10-6とリード。サーブレシーブが安定し、攻撃と守備が活性化した日本が先に20点目に到達する。宮浦の豪打でセットポイントを握った日本は相手のサーブがネットに引っ掛かり、このセットを取り返した。
勝負の第4セットは1点を争う白熱した接戦に。日本はリベロ小川の好レシーブが起点となり、石川と高橋が得点を重ねてリードする。だが勝利まであと1セットのアルゼンチンが高橋、石川を連続でブロックする気迫のディフェンス。さらに石川のチームメイト(イタリア・ペルージャ)であるロセルに宮浦の強打が止められ、アルゼンチンに17-19で逆転される。
だが日本は19-20のビハインドから前日のドイツ戦で勝利を決めた甲斐優斗をピンチサーバーとして起用。21歳の現役大学生が再びサービスエースを炸裂させ、流れを変える。日本が先にセットポイントを握ると、レフトから宮浦がストレートで叩きつけ試合を振り出しに戻す執念をみせる。
15点先取の最終セットは両チームの意地と意地が激しくぶつかる。1点ずつを取り合う手に汗握る攻防はエース石川に代わった富田将馬が躍動。コートを縦横無尽に走り、攻撃では打点の高いスパイク、守備でも諦めないレシーブで貴重な働きをする。オポジットの宮浦もここぞで爆発。自慢のサウスポーから放つ豪打で相手コートにボールを叩きつけ、最多23得点をマークする。最後は相手のサーブがネットにかかり、日本が0対2から大逆転勝利を収めた。
東京五輪銅メダルの難敵をフルセットの末に撃破した日本。18日は8勝1敗で首位を走る強豪ブラジルと対戦する。
<バレー日本男子のVNL予選ラウンド>
■第1週 中国・西安
第1戦 ○3-0中国
第2戦 ●1-3ポーランド
第3戦 ○3-0セルビア
第4戦 ○3-0オランダ
■第2週 ブルガリア・ブルガス
第5戦 ●0-3ブルガリア
第6戦 ○3-2フランス
第7戦 ●2-3ウクライナ
第8戦 ○3-0スロベニア
■第3週 日本・千葉(25年7月16日~20日)
第9戦 ○3-1ドイツ
第10戦 ○3-2アルゼンチン
第11戦 ブラジル
第12戦 アメリカ
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
【画像】合流後即チーム最多の22得点!ドイツ撃破に貢献した日本のキャプテン、石川祐希を特集!
【画像】合流直後にも関わらず19得点!ドイツ戦で躍動した高橋藍を特集!
7月17日、バレーボールの最強国決定戦「ネーションズリーグ」は男子の予選ラウンド第3週・千葉大会の第2戦が行なわれ、世界ランク5位の日本は同8位アルゼンチンに3-2(23-25、23-25、25-21、25-23、15-13)のフルセットで劇的な逆転勝ち。日本ラウンドを2連勝し、通算成績を7勝3敗とした。
日本のスタメンはセッターに大宅真樹、ミドルを佐藤駿一郎、リベロは山本智大に変更。それ以外は初戦のドイツ戦と変わらないメンバーで臨んだ。
攻撃のリズムが掴めない日本はアルゼンチンの高いブロックと強打に苦戦。失点を重ね、常にビハインドで追いかける。中盤には山本の好レシーブから石川祐希のフェイントで1点差に迫り、宮浦健人の豪打で同点。日本が5連続得点で一時勝ち越すがアルゼンチンの反撃にあい逆転を許し、このセットを落とす。
第2セットは宮浦がサーブで崩し石川がライトから、高橋藍がレフトからストレートで決めて日本が9-6と4連続得点で好スタート。しかし再びアルゼンチンの高いブロックの網にかかると、南米の雄が息を吹き返し逆転される。互いに1点を取り合う競り合いになり、アルゼンチンが先にセットポイント。ネット際のきわどい攻防で競り負けた日本は勝利への執念をみせてチャレンジを申請するも失敗に終わり連取される。
あとがなくなった日本は流れを変えるため第3セットのアタマからセッターを永露元稀、リベロを小川智大に交代する。するとこの采配が功を奏し、リズムが出てきた日本は石川、宮浦のスパイクが当たり出す。小川の好レシーブから石川が強烈なストレートを放ち10-6とリード。サーブレシーブが安定し、攻撃と守備が活性化した日本が先に20点目に到達する。宮浦の豪打でセットポイントを握った日本は相手のサーブがネットに引っ掛かり、このセットを取り返した。
勝負の第4セットは1点を争う白熱した接戦に。日本はリベロ小川の好レシーブが起点となり、石川と高橋が得点を重ねてリードする。だが勝利まであと1セットのアルゼンチンが高橋、石川を連続でブロックする気迫のディフェンス。さらに石川のチームメイト(イタリア・ペルージャ)であるロセルに宮浦の強打が止められ、アルゼンチンに17-19で逆転される。
だが日本は19-20のビハインドから前日のドイツ戦で勝利を決めた甲斐優斗をピンチサーバーとして起用。21歳の現役大学生が再びサービスエースを炸裂させ、流れを変える。日本が先にセットポイントを握ると、レフトから宮浦がストレートで叩きつけ試合を振り出しに戻す執念をみせる。
15点先取の最終セットは両チームの意地と意地が激しくぶつかる。1点ずつを取り合う手に汗握る攻防はエース石川に代わった富田将馬が躍動。コートを縦横無尽に走り、攻撃では打点の高いスパイク、守備でも諦めないレシーブで貴重な働きをする。オポジットの宮浦もここぞで爆発。自慢のサウスポーから放つ豪打で相手コートにボールを叩きつけ、最多23得点をマークする。最後は相手のサーブがネットにかかり、日本が0対2から大逆転勝利を収めた。
東京五輪銅メダルの難敵をフルセットの末に撃破した日本。18日は8勝1敗で首位を走る強豪ブラジルと対戦する。
<バレー日本男子のVNL予選ラウンド>
■第1週 中国・西安
第1戦 ○3-0中国
第2戦 ●1-3ポーランド
第3戦 ○3-0セルビア
第4戦 ○3-0オランダ
■第2週 ブルガリア・ブルガス
第5戦 ●0-3ブルガリア
第6戦 ○3-2フランス
第7戦 ●2-3ウクライナ
第8戦 ○3-0スロベニア
■第3週 日本・千葉(25年7月16日~20日)
第9戦 ○3-1ドイツ
第10戦 ○3-2アルゼンチン
第11戦 ブラジル
第12戦 アメリカ
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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