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ゴルフ

「負けず嫌いの自分にとっては…」大里桃子の成長を加速させたハイレベルな同期からの刺激【黄金世代の歩み】

山西英希

2020.06.08

 ツアー2年目の昨年は、さらなる成長が期待されたが、序盤戦での6試合連続予選落ちが響き、賞金ランキング38位に終わる。前年の49位から順位を上げてはいるが、未勝利と合わせて寂しさが残る。それでも日本女子オープンでは優勝争いに絡み、最終的に2位タイでフィニッシュする見せ場はあった。優勝した畑岡奈紗には4打のビハインドで、「飛距離、ショットメイクの上手さが違いますね、チャンスを必ず決めてきますから」と、改めて実力の差を痛感した。
 
 振り返ってみれば、大里のゴルフ人生は同期から刺激を受けることが多かった。それだけレベルの高い選手に囲まれていたわけだが、生まれ年がずれていれば、また違ったゴルフ人生だったかもしれない。アマチュア時代ならナショナルチームに入るチャンスもあっただろうし、日本タイトルにも手が届いたかもしれない。しかし、大里ははっきりと言い切る。

「私がここまで成長したのは、悔しさをパワーに変えることができたからです。負けず嫌いの自分にとっては、逆にこの世代でよかったなと思います」

 どんなに差を広げられても、努力さえ続けていけばいつかは必ず追いつける。そう信じて努力できたのも、この世代だからこそだというわけだ。21歳という年齢を考えればまだ焦る必要はない。今季はツアー2勝目が最低限の目標になるが、持ち前の負けず嫌いを武器に、着実に進化を遂げてもらいたいものだ。

取材・文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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