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ゴルフ

「病んでいた」空気を一変させた渋野日向子。誰も予想しなかった“イーグル締め“は、そのまま次戦への期待感に

山西英希

2020.10.05

 8月中旬から始まった今回の海外遠征もいよいよ次戦がラストとなる。本来なら今年のQTが中止となっただけに、出場した試合で優勝し、LPGAツアーの出場権を得ることが渋野にとって最大目標だった。残念ながら今のところその目標には届いていないが、収穫はかなりあったのではないか。調子が上がっていなかったイギリスでの2試合は別として、米国にきてからのショットの精度は試合に出るごとに切れ味を増していったし、ショートゲームとかみ合えばビッグスコアが出ることも確信できた。いろんなタイプのコースを肌で感じたことで、今後、どのように対処したらいいのかも分かっただろう。
 
 もちろん、次週の『KPMG全米女子プロ選手権』で優勝争いに加わる可能性は残されている。少なくとも『AIG女子オープン』の前週よりははるかに期待できるところにいるのは間違いない。どのようなコースセッティングにするのか分からないが、今大会で記録した76・8パーセントのフェアウェイキープ率や73・6パーセントのパーオン率よりも、実際はもっとショットの状態がよかったように見えた。

 問題は今回相当狂いが生じたパッティングをどこまで修正できるかだろう。それでも、「来週はこの5試合での集大成をしっかり発揮できるように、自分らしいゴルフができたらいいなと思います」と語っていた渋野。その言葉を信じて良化していることを期待したい。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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