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ゴルフ

「自分のレベルじゃ本当に無理だなと」打ちのめされた渋野日向子が本音。約2か月の海外ツアーで得た課題と収穫は?

山西英希

2020.10.11

「今日は悔しいというよりは手に負えないというか、自分のレベルじゃ本当に無理だなと実感しました」と渋野は試合後に語った。あらためてもっとレベルを上げなければいけないと痛感させられたようだ。確かに難コースとはいえ、トップは7アンダーまでスコアを伸ばしている。優勝争いに加わるには、今よりも数段レベルを上げることは必須だろう。その意味ではこの日のラウンドは今後に向けて大きな価値があるのではないか。

 国内も含めて、3試合連続で予選落ちを喫した状態で米国に乗り込んできた渋野。その後メジャー2試合を含む4試合で予選通過を果たした。最初の3試合とは見違えるようなショットを取り戻し、ショートゲームでも少しずつ課題をクリアしていた。ショットとパットがかみ合えば、いつビッグスコアが出てもおかしくないように見えた。
 
 しかし、この日のゴルフでやはりメジャーは甘くないことを思い知らされた。渋野はもちろん、近くで見ていた青木翔コーチも同じ気持ちになったのではないか。

 プラス思考かもしれないが、海外遠征の最後で思い切り打ちのめされたことはよかったのかもしれない。渋野は落とされた谷底が深ければ深いほど、強くなってはい上がってくるタイプだと思うからだ。下手な自信を手土産に帰国するよりも、山ほどの悔しさを抱えて帰ってきたほうがいい。渋野のゴルフ人生はまだまだ先が長い。リベンジするチャンスはいくらでも残っているのだから。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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