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ゴルフ

予選落ちから始まった「しんどいけど、価値ある1年」で、渋野日向子が辿り着いた答えは「ポジティブに考える」

山西英希

2020.11.29

 メジャーチャンピオンというプレッシャーがどれだけ重くのしかかっていたのかは渋野にしか分からない。そのプレッシャーに何度も押しつぶされそうになりながらも、懸命に前を向こうと戦ってきたシーズンでもある。しかし、どんなに辛い時でも中途半端なプレーを見せることは決してなかった。だからこそ、今大会を終えて気がついたことがある。「ポジティブに考えることによって1打でも2打でも最低限の打数を減らせることが分かりました」というのだ。今大会でも3日目にスコアを落としてもズルズルとはいかず、最終日にきっちりとスコアを伸ばしたことがいい例だ。
 
 ただ、今年を振り返るのはまだ早い。今大会で年内の国内でのトーナメントは終了したが、渋野には大仕事が1つ残っている。12月10日から米国テキサス州にチャンピオンゴルフクラブで開催される全米女子オープンゴルフ選手権への出場だ。「日本でもちょっとずつ調子が良くなってきていると思うので、そんな感じのゴルフができれば予選通過できるかなと思いますし、そこを目指していきたいです」と抱負を語る。海外メジャーとしては今季4戦目だが、全試合に出場している渋野は一度も納得のいく結果を残していない。難しいコースセッティングが予想されるため、そう簡単には上位に絡めないかもしれないが、「今までよりもかなりプラスな気持ちで臨めると思います」と気負いはない分、一矢報いることを期待したい。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
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