最終18番パー4でボギーを叩いたのはご愛嬌として、終わってみれば2位に2打差をつけての勝利だった。初日から首位を守り続けての完全優勝には師匠のジャンボも原の成長を感じたのではないか。振り返ってみれば、年初からゴルフに集中することを命題にしていた。シーズンオフはコースでのラウンド練習はもちろんのこと、ジャンボ邸で打ち込みとトレーニングに明け暮れた。人気選手だけにメディアからの取材依頼も殺到していたが、一切断り、練習する時間をなるべく作るようにした。プライベートな時間でもゴルフのことが頭の中を駆け巡るようになり、入浴中に左手で歯磨きをしたらどうだろうかとか、左手で食事をしてはどうかと考えた。「やっぱりゴルフは左手の動きが大切じゃないですか。そういう考えが左手片手打ちに結びつき、技術向上につながっているんだと思います」という。そのような小さなことの積み重ねがシーズン終盤になって実を結んだといえる。
もちろん、原のポテンシャルを考えれば、まだまだ成長過程でしかない。そのことは原自身が最も分かっている。「メジャー2勝したので100点をつけてもいいところですが、予選落ちも何度かありましたり、波の荒さを痛感するので、今年のゴルフは81点ですね」と辛口の評価だ。もっとも、渋野日向子らと同じように、12月10日開幕の全米女子オープンに出場するため、今年はまだ終わっていない。残りの19点はそこで埋めるつもりなのかもしれない。
文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
もちろん、原のポテンシャルを考えれば、まだまだ成長過程でしかない。そのことは原自身が最も分かっている。「メジャー2勝したので100点をつけてもいいところですが、予選落ちも何度かありましたり、波の荒さを痛感するので、今年のゴルフは81点ですね」と辛口の評価だ。もっとも、渋野日向子らと同じように、12月10日開幕の全米女子オープンに出場するため、今年はまだ終わっていない。残りの19点はそこで埋めるつもりなのかもしれない。
文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。