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格闘技・プロレス

【TTT】CIMAと対戦した佐山駿介は、障がい者施設の仲間たちの力を味方につけて戦う“次世代エース”

萩原孝弘

2020.12.06

◆得意のキックで追い込むも…

 試合はグラウンドの攻防の後、佐山がエプロンで助走をつけたPKでCIMAにダメージを与え一気呵成に攻めたい場面で、場外でCIMAは間を取るさすがのインサイドワーク。その後もメキシコ仕込みのジャベや打撃で、佐山の足、首、顔、腹と全身を痛めつけるが、あえて胸を出して受けたミドルキックが強烈にヒットし一気に形勢逆転。余裕の消えたCIMAをバズソーなどキック中心に攻め立て、あわやの大金星の期待に会場は揺れたが、経験値に勝るCIMAは勝負所をしっかり見極め、ビーナス→ゴリコノクラズム→マッドスプラッシュのフルコースで熱戦に終止符を打った。

 試合を終えたCIMAは「佐山!名前は覚えさせてもらったぞ。2020年でくらった蹴りでダントツ一番効いた蹴りだった。まさかマッドスプラッシュ出すとは思わんかった」と称賛。「石島選手のベルトに挑戦表明しているらしいが、俺が断言しよう。佐山、お前なら獲れる」とターゲットのCCWカナディアンヘビー級ベルト奪取に太鼓判を押した。
 
 メイン後ガッツ石島も1月16日のTTT旗揚げ1周年興行で佐山とのタイトルマッチを快諾。佐山も「CIMA選手に蹴りにお墨付きを頂いたので、1月までもっと蹴りを磨いてベルトを取りたいと思います」と目をギラつかせていた。

 大金星とはならなかったが、TTT年内最終興行で「あれが海外で活躍するスターなんだと、身をもって体験できたと」大きな収穫を得た佐山駿介。施設の仲間たちの力も味方につけ、2021年はチャンピオンとしてインディプロレス界の中心に立つ。

<12月5日 東京・新木場1stRing 観衆140人(札止め)>
 
取材・文 /萩原孝弘
 

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