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バレーボール

日本女子バレーが抱えるセッター問題。中田イズムを体現して“伝説”の司令塔となるのは?

THE DIGEST編集部

2021.06.15

 ネーションズリーグはアジア勢だけでなくアメリカ、ブラジルや欧州勢と対戦する機会であり、東京五輪本番を見据えた貴重な実戦の場。世界の高さや技に対し、どこまで籾井が通用するか、チームにとっても中田監督にとってもチャレンジの舞台で堂々と成果を残しているだけでなく、敗れたブラジル戦では「コンビネーションの精度、サーブのミスが多かった」と自らの課題を述べ、チームに対しても「戦う以前に、自分たちの勝つという気持ちをあまり出せていなかった」と言及するなど、責任感の強さも端々で垣間見られる。

 日本代表に選出されたばかりで経験がないのは確かだが、ネーションズリーグでの起用法や成績を見れば現時点で最も監督、チームから信頼されるセッターが籾井であることは一目瞭然。大きなアクシデントがなければ、このまま東京五輪のコートには正セッターとして籾井が立つと見て間違いないはずだ。

 そうなれば気になるのがセカンドセッター争いだろう。ネーションズリーグに帯同する17名中セッターは籾井、田代、関菜々巳の3名。前述の通り、16年のリオ五輪、18年の世界選手権など数多くの国際経験もある田代に対し、関は国際試合での経験は少ない。所属する東レアローズでは、日本代表でも活躍する黒後愛、石川真佑と共にプレーし、決勝こそ籾井が所属するJTに敗れたがレギュラーラウンドは無傷の21連勝へ導いた立役者でもある。
 
 経験と速いトスからのコンビを武器とする田代か、伸び盛りの勢いとラリー中にもミドルを使う思い切った展開を仕掛ける関の度胸か。現時点では、籾井が崩れた時にリザーブという視点で見れば田代が一歩リードしているように見えるが、残る3試合での活躍次第では関にもチャンスがないわけではない。

 就任時に「東京五輪では伝説に残るチームにしたい」と公言した中田監督率いる女子バレー日本代表の司令塔を務め、“伝説”を刻むのは誰か。ファイナルラウンドを含めなければネーションズリーグも残すところ3試合。中田イズムを体現するセッター争いに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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