そして、具体的な利点としては、「集中するのに役立つだろう。F１のための環境で過ごすことで、ドライビングにも良い影響を与えている。ユウキはまだ若いが、大きな変化を遂げたと思う。イタリアでの環境が、彼の集中力を高めた」「エンジニアと接しやすくなったことで、コミュニケーションも向上し、双方にメリットがもたらされた」ことを挙げ、「メリットこそあれ、デメリットは何もない」とエギントンTDは断言した。
  　当の角田もこの移住の効果を認めているが、シュタイアーマルクGPの予選後には、発案者であるマルコ顧問とフランスGPの後に会話を交わしたと『Sky Sports』に明かし、「楽しい話ばかりではなく、マルコさんは幾らか、僕にプレッシャーをかけました」と告白。そして、「レースではポイントを獲得してほしいと言われました。僕自身とマルコさんをハッピーにするためにも、ポイントを獲得しないと。バカなミスをしないことを願っています」と語っていた。

　結果は周知の通り、厳しい状況の中でもペースを乱すことなく、１ポイントをゲットしてマルコ顧問の望みを叶えた。角田本人は「８、９位になれたかもしれない」と悔しさも滲ませたが、チームへの貢献も果たしたルーキーが、今後も移住効果を持続、いや増大させることが期待される。

構成●THE DIGEST編集部

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