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「我々が受け入れる!」ベラルーシ陸上選手の亡命先はポーランドに決定。すでに家族が脱出、競技続行への道も【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.03

 当初はオーストリアやチェコへの亡命を希望と報じられたが、事態は急転。ベラルーシの隣国であるポーランドがビザ発給を申し出て、受け入れに前向きな姿勢を見せる。月曜日夕方には都内のポーランド大使館にツィマノウスカヤが入る姿が確認された。

 同国にはベラルーシ政府から弾圧を逃れた人びとが多く移り住んでおり、今回ツィマノウスカヤが頼りとしたBBSFの活動拠点もある。すでに家族(夫と子ども)がベラルーシを脱出し、他国経由でポーランド入国を目ざしているとも伝えられており、ポーランド政府の高官は「彼女は完全に我々の保護下に置かれた。今後、彼女が望めばスポーツ競技者としての活動も可能だ」と明かした。ポーランドは以前からベラルーシ政権に対して批判的なスタンスを取っており、反政権派の人びとを支援してきた経緯がある。
 
 はたして、このまますんなりと事は進むのだろうか。ベラルーシ選手団は「女子陸上選手のツィマノウスカヤは感情的・精神的な問題を抱えているため、医師の判断の下で競技には出場しないことが決まった。すでにチームを離れている」と発表したきり、声明を出していない。

 ベラルーシは「欧州最後の独裁者」と称されるルカシェンコ大統領が強権政治を続けている。昨年の大統領選挙では不正疑惑が浮上。国中のそこかしこで大規模な抗議デモが起こり、政府は弾圧の度合いを強めた。アスリートの言動も徹底チェックされ、なかには強化費の支給停止や代表チームからの追放など、選手生命を断たれた者が少なくない。同国オリンピック委員会の会長は、ルカシェンコ大統領の長男が務めている。

構成●THE DIGEST編集部

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