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モータースポーツ

「20周は抑えたかった」角田裕毅、チーム代表も絶賛したハミルトンとのバトルに満足せず。専門メディアは「王者とのデュエルで主役に」

THE DIGEST編集部

2021.10.11

 また、「ミラーが汚れていて、何も見えませんでした。後ろに車がいると思っていたので、プッシュし続けてスピンし、レースを台無しにしてしまいました」と明かした彼は、また本来は日本GPが開催される予定だった週末のレースということで「日本のファンの前でスピンしなくて済んだと考えれば、ポジティブなことなのかもしれません」と語るとともに、「いずれにせよ、今後は絶対にこういったことは避けたいと思います」と誓っている。

 しかし、チームのフランツ・トスト代表は「ユウキは良いスタートを切り、8番手の位置でかなりの周回を過ごし、ハミルトンを長い間抑え込むなど、素晴らしいパフォーマンスを見せた。その後は残念ながら、スピンして14番手に下がってしまったが、彼はウェットでのドライブ経験が少なく、これも学習プロセスの大きな一部となった。インターミディエイトがどう機能するかについてもより理解し、これらの条件での車を知ることができた」と角田を高評価し、非常に実りのあるレースだったと強調した。

 ホンダも公式サイトで「角田は順調なスタートを見せると、背後に迫るハミルトンを数周にわたって抑え続け、最終的にオーバーテイクを許したものの、見事なバトルを展開した」と伝え、田辺豊治テクニカルディレクターも「小さなミスからポジションを落として入賞圏外に終わったことは残念でしたが、序盤にハミルトン選手を後ろに抑え続け、良い走りを見せてくれました」と称賛した。
 
 一方、海外の専門メディアは、『planetf1』が「角田は代償を支払いながら、ハミルトンとのバトルを楽しんだ」、『Motorsport-Total.com』はハミルトンの視点から「7度の世界王者はルーキーをなかなか攻略できず、ようやく追い越したのは8周目になってからだった」、『MOTORIONLINE』は「日本人は王者との見事なデュエルで主役となったが、これで車にダメージを負い、ポイント獲得のチャンスを失うこととなった」と、それぞれが王者とのバトルに注目した。

 最後に、『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』は、タイトルこそ「角田は素晴らしい週末をミスで台無しにした」と辛辣だが、本文中では「素晴らしい週末を過ごしたアルファタウリのドライバーは、予選ではQ3まで進み、決勝ではハミルトン相手に数周にわたって抵抗するという“贅沢”を味わった。これは、彼の前を走っていた他のドライバーには不可能なことだった」と、ルーキーのパフォーマンスに賛辞を贈っている。

構成●THE DIGEST編集部

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