これだけに止まらず、今後は全てのレースウィークエンドの金曜日には若いタレントたちが走行することを義務付けるべきだという意見もあるという。今季より１時間に短縮されたフリー走行だが、もしこれが実現すれば若いドライバーにとっては非常に有益な機会となるのは間違いない。しかしチームにとっては、日曜日のレースの準備を難しくするだけでなく、マシン開発にも支障を来す可能性が指摘されている。

　次に挙げられたのは、メルセデスのトト・ウォルフ代表が提案した、１チームから３台の車を出走させるというアイデアだ。単純にドライバーの人数が20人から30人に増えるわけで、若手ドライバーにとってのチャンスは大幅に増えるが、各チームの財政事情などは大きく異なり、各方面から強い抵抗を受けているという。アルファタウリのトスト代表も、サーキットの問題（ガレージの拡大）なども挙げて「現実的ではない」という見解を示している。
  　そして、最後に紹介されたのは、チームを新たに１つ設立し、その２つのシートを若手ドライバーのみに与えるという、以前に言及されたという「革新的かつ野心的」なアイデア。他のチームはシーズン中、代役が必要になった場合は、この新設チームのドライバーを起用することができるというルールが設けられるようだ。

　同メディアは、「この数年間でF１が全てのアイデアを実現するのは難しいが、才能のあるドライバーを守るための新しいルールは、この競技が正しい方向へ進むための第一歩である」とし、この数年で統括機関がどのような変化をF１にもたらすかに注目すべきであると綴っている。

構成●THE DIGEST編集部

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