ガスリーはオーバーステアの状態を好み、ターンイン時に一気にリアを回転させてコントロールし、コーナーの中で早めに加速できているのに対し、角田は前述のイモラでのレース以降はリアを安定させることを望み、加速についても慎重になっている。彼がたびたび、車のグリップ不足を訴えるにもかかわらず、一方でガスリーが好タイムを出し続けているのは、この違いにあるのだという。
同じセットアップで片方のドライバーだけが満足する状況は、2年前のレッドブルも同じということだが、ともに車の好みが似ていながらも、フェルスタッペンが様々な特性の車を巧みにコントロールする驚異的な能力を備えていることで、セットアップが安定しなかった当時のレッドブルの車を乗りこなせたのに対し、ガスリーは終始これに苦しむこととなった。
角田はかつてガスリーが味わった苦しみを今、経験しているが、それでもここ数戦では「可能性を発揮するための最大の鍵」である自信を取り戻しつつあると語っている。そして同メディアは、「ツノダは、2019年のガスリーにはなかったものを持っている。それは、力強いパフォーマンスを発揮しているチームメイトと対抗するための足場を築く、12戦以上のレース経験だ」と記述。ガスリーは2年前、12戦でレッドブルのシートを奪われた……。
「今季中に完全にデビュー時のような自信を取り戻せば、来季は最初から高い評価を得られるドライバーになれるだろう」とのポジティブな展望で、記事は締められている。
アルファタウリが公開している様々な動画では、兄弟のように仲の良いところを見せている日仏のドライバーコンビ。チームとしては2人が近い位置(もちろん可能な限り前のポジションで)で切磋琢磨することを望んでいるのは間違いないが、果たして残りのシーズン、そして来季、これまでとは異なる彼らの関係が見られるだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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「今季中に完全にデビュー時のような自信を取り戻せば、来季は最初から高い評価を得られるドライバーになれるだろう」とのポジティブな展望で、記事は締められている。
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