嶋岡会長は、処分が出る1月中旬まで職責を全うするが、バレー関係者から「トップが出処進退を明らかにしたのなら、潔く退くべき」「不祥事への対応は、もっとスピード感を持ってやってもらいたい」という批判の声も上がった。
また、不祥事で辞意を表明している嶋岡会長が今月18、19日に行なわれる天皇杯・皇后杯全日本選手権や、年末のJOCジュニアオリンピック杯全国都道府県対抗中学大会に協会代表者として出席することにも疑問の声も出ている。
診断書偽造の事実を隠ぺいしたことについて、嶋岡会長は「組織を守りたかった。(公表することで)混乱が起きることが怖かった」と説明したが、高度なガバナンスやコンプライアンスが求められる公益財団法人のトップとして、お粗末だったというほかはない。
ただ、救いは今回、10月に協会内組織であるコンプライアンス委員会の提案した処分案が、理事会で「処分を厳格に行うためにも、協会から独立した第三者での調査が必要」として差し戻されたことだ。「十分な議論がないまま、執行部の提案を追従してきた」(理事経験者)と言われるこれまでの理事会に対し、6月に改選された理事で構成された新しい理事会は、協会執行部に対して是々非々で臨んでいるという。JVA改革は緒に就いたばかりだ。
文●北野正樹(フリーライター)
【プロフィール】きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。南海が球団譲渡を決断する「譲渡3条件」や柳田将洋のサントリー復帰などを先行報道した。関西運動記者クラブ会友。
また、不祥事で辞意を表明している嶋岡会長が今月18、19日に行なわれる天皇杯・皇后杯全日本選手権や、年末のJOCジュニアオリンピック杯全国都道府県対抗中学大会に協会代表者として出席することにも疑問の声も出ている。
診断書偽造の事実を隠ぺいしたことについて、嶋岡会長は「組織を守りたかった。(公表することで)混乱が起きることが怖かった」と説明したが、高度なガバナンスやコンプライアンスが求められる公益財団法人のトップとして、お粗末だったというほかはない。
ただ、救いは今回、10月に協会内組織であるコンプライアンス委員会の提案した処分案が、理事会で「処分を厳格に行うためにも、協会から独立した第三者での調査が必要」として差し戻されたことだ。「十分な議論がないまま、執行部の提案を追従してきた」(理事経験者)と言われるこれまでの理事会に対し、6月に改選された理事で構成された新しい理事会は、協会執行部に対して是々非々で臨んでいるという。JVA改革は緒に就いたばかりだ。
文●北野正樹(フリーライター)
【プロフィール】きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。南海が球団譲渡を決断する「譲渡3条件」や柳田将洋のサントリー復帰などを先行報道した。関西運動記者クラブ会友。