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バレーボール

大阪バレー協会理事の着服問題。日本協会・川合俊一会長が公表を指示、信頼回復に向け大ナタ「会見は私が勧めた」

北野正樹

2022.06.29

 今回の不祥事で、改めて示されたのが川合会長のガバナンス、コンプライアンスへの強い思いだ。川合会長はビーチバレーの国際大会のキャンセルに際し、診断書偽造を隠ぺいした当時の協会会長らの辞任を受けて3月に就任。2022年度の事業計画の冒頭に、「会長及び事務局長が辞任するという未曽有の事態を招いたことを真摯に受け止め、組織体質とガバナンス体制について不断の努力で改善を図り、会員、ファン、選手、関係団体など、関係者の皆様の期待に応えるべく信頼回復に全力を傾ける1年と位置づけます」と明記し、信頼回復に努めてきた。
 
 それだけに、OVAから財務書類の提出が3年前からなく、理事が着服していたのではないかとの情報をつかむと、対応策や不祥事の記者会見での公表をOVAに強く指示した。管理監督責任が問われる立場であり、発表が不名誉な内容であっても自ら記者会見に出席するという対応は、JVAや加盟団体、都道府県連盟に対し法人化への推進と、「コンプライアンス違反は許さない」という強いメッセージ、多くのバレーファンへの謝罪の意味が込められたものだったと言える。

「お金を返したらいい、記者会見はしなくてもいいという関係者もいたが、不祥事は公表しなければならない。記者会見も私が勧めた。我々、親団体は子が悪いことをすれば一緒に謝らなければならない」と今回の会見の趣旨を説明した川合会長。通常、不祥事の会見は騒ぎを大きくしたくないことから、前日にメディアに知らせるケースがほとんどだが、今回は会見4日前の24日にリリースし、会見出席者に川合会長の名前も明記するなどメディアに関心を持ってもらう工夫を随所に凝らす念の入れようだった。

 刑事告訴についても川合会長は、「弁護士と相談してから」と慎重な姿勢を崩さなかったOVA会長に対し、「(やっていることは)泥棒ですから、警察に突き出し罪はしっかりと償ってもらいたい。こんなことをやってもサラッと終われば、悪い前例になる」と一蹴。最後は、OVA会長が「前向きに検討する」と前言を翻さざるを得なかった。

 川合会長は「OVAには2024年3月までに法人化を指示した。理事会に諮ってからになるが、日本代表が試合をする都道府県協会も法人化を進め、将来的には全都道府県協会を法人化したい」と表明した。

 地に落ちた日本バレーボール界の信用回復のため、火中の栗を拾う覚悟で就任した川合会長。信頼され、愛されるバレー界のため、増える一方の「火中の栗」にも毅然と立ち向かっていく。

取材・文●北野正樹

【著者プロフィール】
北野正樹(きたの・まさき)/2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。関西運動記者クラブ会友。

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