石川は試合２位の１７得点（アタック16、エース１）。決定率62％を叩き出したアタックでシーズン通算100得点（104得点）を記録した。絶妙な判断、質とバリエーションに富んだ攻撃で第２セットに得点を量産し、好調が光っていただけに、打数が激減した３セット目以降もボールが集まっていれば戦況は変わっていたかもしれない。
 
　試合後のコートインタビューにイタリア語で応えた石川は、「僅かな差だった。入りは良くなかったが、２セット目は良い内容にできた。相手のサービスが安定していたのに対し、僕らはサーブでミスが多かったので、それが違いを生んだと思う」と戦いを振り返り、「ミラノは向上を続けている。あと少しのピースを埋めるため、努力を重ねる必要がある」「決して悪い内容ではなかった。今は次の試合へ気持ちを向けることが重要だ」とチームを鼓舞。また、「今日は本拠地で試合をできず残念。けれど、いつも大勢の観客がアリーナを満員にしてくれ、とてもうれしく思っている」とサポーターへの感謝も忘れなかった。

　ミラノは、MB２人の不在に対処するため、セリエA２でプレーする石川のパドヴァ時代（2019-20）のチームメート、MBフランチェスコ・フサロ（イタリア）を急きょ獲得。ピアノがワンポイント起用ながらこの試合で復帰したことも、コッパ・イタリア出場チーム（８位以上）が決定する次戦へ向けて朗報と言えるだろう。

　７位ミラノは現時点で８位と勝点14で並び、６位・９位とはそれぞれ２ポイント差。日本時間12月12日午前２時開始予定のレギュラーシーズン前半最終戦で、10位ジョイエッラプリズマ・ターラントとのアウェー戦に臨む。首位ペルージャから１セットを奪い、平均身長でリーグトップのヴェローナに勝利した侮れない相手との勝利必須の対戦で石川の活躍が期待される。

構成●THE DIGEST編集部
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