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モータースポーツ

「悪化している」角田裕毅がマシンの問題点を指摘! チーム代表は“愛のムチ”「エンジニアは信用していない」

THE DIGEST編集部

2023.03.19

 これを報じたF1公式サイト『F1.com』は、トスト代表が「冗談を言った」と綴っているが、チームの現状を偽りなしに表わしたコメントだったとも言えよう。

 彼はAT04の弱点を訊かれて、「十分なダウンフォースがないためにブレーキング時に挙動が不安定になり、リアタイヤが過熱する。(欠けているのは?)良いラップタイムを計測するために必要な全てだ」と答えた。そして「まだ解決すべきアンダーステアの問題が幾つもある」「車を速くするためには、多くのことをしなければならない」と指摘する。

「問題は今、我々が正しい方向に進んでいるかということだ。車のパフォーマンスを改善し、次のステップに踏み出せるか。そして、フロア、ブレーキダクト、および全ての空力パーツに対して専門的な作業ができているかを確認したい。エンジニアは、バーレーンでの合同テストとレースで得た全ての情報を整理し、車のパフォーマンスを向上させる新しいパーツを考え出すことができるはずだ」

 ただ、チームが懸命に問題に向き合っていることも強調し、「とりわけ空力面では、様々なプログラムが進行中だ」と明かし、「ここジッダでは、コースの特性がバーレーンとは完全に異なっており、完全ではないものの、両ドライバーは車のフィーリングが良くなっていることに満足している」と、かすかに期待も寄せている。

 一方、角田はフランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』に対し、チームが改善すべき点を「どの部分も少しずつ」と答え、「昨季と比べ、改善したかった部分では一歩前進しましたが、同時に、昨季は非常に強かったのに、それがあまり進化しておらず、むしろ悪化している部分もあります」と説明し、さらに以下のように続けた。

「つまり、これは一種の妥協であり、最終的に車はよりバランスが取れていますが、それほど速くありません。グリップが向上し、高速でコーナーを進むことができますが、それ以外の部分には良くなった面も、悪くなった面もあります。とにかくグリップはもっと必要で、今後に向けてより強力な基盤を構築する必要があります」
 
 また、新たなチームメイトとなったニック・デ・フリースについては、ここまで慎重なアプローチを見せていると感じられるが、角田はこのオランダ人ドライバーについて、「彼は新しい車について学んでいるのだと思います。開幕戦の後で何かを言うのは難しいです。彼がF1でレースをしたのは、まだ2回目ですから。僕には彼より多くの経験があり、どこで限界を押し上げるべきか分かっています」と語り、彼への好印象を明かしている。

「彼のコクピット内外からのフィードバックは、間違いなくチームを助けているし、僕は彼から多くのことを学んでいます。ニックはすぐに、スピードを上げられると思います。彼は間違いなく速く、この週末、決して簡単なコースではありませんが、それでも良い仕事をしてくれると確信しています」

構成●THE DIGEST編集部

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