強化に携わったことのあるバレー関係者によると、「柳田の復帰は大きなテーマだった」という。
「ブラン監督が技術的なところを基準に選手選考をするのは、代表監督で、しかも自身の母国開催であるパリ五輪にすべてをかける意味でも当然。ただ、よくも悪くも、ブラン監督は中長期的な視野に立って日本の男子バレーを考えているかどうかは分からない。日本の男子バレーの将来を考えた時、プロ選手として自らを律してリーダーシップが取れ、チームを引っ張っていく柳田は貴重な存在で男子バレーの財産。サーブ力があり勝負強さも持ち合わせる柳田は、若い選手のお手本になり活用しない手はない」
また、別の関係者は「男子バレーでテレビのコマーシャルに起用される数少ない選手。実力や実績がある選手なのだから、彼の今後のバレー人生やキャリアを考えても、日本代表に選ばないのは残念」と語っていた。
4月7日のリモート会見で柳田の復帰理由についての質問に対し、ブラン監督に代わって答えたのは南部正司男子強化委員長だった。
「最強のチームへのバックアップのため、若い選手たちを育成していく上で、柳田選手には経験やリーダーシップを代表チームの中で発揮して、引き上げてもらいたいという思いで選出した」と説明した南部委員長。
明言はしなかったが、日本の男子バレーを継続していくために、柳田は欠かせない存在であることが言葉に込められていたように感じられた。
代表に選ばれることはなくても、柳田は努力をし続け、進化を止めることはなかった。
「(代表に選ばれることが)ないとは思ってはいませんでしたが、そこだけを目指してやってきたわけではありませんので。(努力することを)やめてしまったらアスリートとして終わりだと思うので、やめることはありません」
代表選考については「選ばれる立場。(選ぶ側が)何を考えているのか分からないし、僕にとってはどうでもいい部分。プロでやっているので、そこに力をかけたくはありません」と、変わらず自然体で臨む。
2年ぶりの代表での活躍の場は、Aチームではなく若手中心のBチームになる公算が大きい。
しかし、彼ならどんなポジションであっても、プロとして与えられた役割を十二分に果たしてくれるはずだ。
取材・文●北野正樹
【著者プロフィール】
きたの・まさき/2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。関西運動記者クラブ会友。
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「ブラン監督が技術的なところを基準に選手選考をするのは、代表監督で、しかも自身の母国開催であるパリ五輪にすべてをかける意味でも当然。ただ、よくも悪くも、ブラン監督は中長期的な視野に立って日本の男子バレーを考えているかどうかは分からない。日本の男子バレーの将来を考えた時、プロ選手として自らを律してリーダーシップが取れ、チームを引っ張っていく柳田は貴重な存在で男子バレーの財産。サーブ力があり勝負強さも持ち合わせる柳田は、若い選手のお手本になり活用しない手はない」
また、別の関係者は「男子バレーでテレビのコマーシャルに起用される数少ない選手。実力や実績がある選手なのだから、彼の今後のバレー人生やキャリアを考えても、日本代表に選ばないのは残念」と語っていた。
4月7日のリモート会見で柳田の復帰理由についての質問に対し、ブラン監督に代わって答えたのは南部正司男子強化委員長だった。
「最強のチームへのバックアップのため、若い選手たちを育成していく上で、柳田選手には経験やリーダーシップを代表チームの中で発揮して、引き上げてもらいたいという思いで選出した」と説明した南部委員長。
明言はしなかったが、日本の男子バレーを継続していくために、柳田は欠かせない存在であることが言葉に込められていたように感じられた。
代表に選ばれることはなくても、柳田は努力をし続け、進化を止めることはなかった。
「(代表に選ばれることが)ないとは思ってはいませんでしたが、そこだけを目指してやってきたわけではありませんので。(努力することを)やめてしまったらアスリートとして終わりだと思うので、やめることはありません」
代表選考については「選ばれる立場。(選ぶ側が)何を考えているのか分からないし、僕にとってはどうでもいい部分。プロでやっているので、そこに力をかけたくはありません」と、変わらず自然体で臨む。
2年ぶりの代表での活躍の場は、Aチームではなく若手中心のBチームになる公算が大きい。
しかし、彼ならどんなポジションであっても、プロとして与えられた役割を十二分に果たしてくれるはずだ。
取材・文●北野正樹
【著者プロフィール】
きたの・まさき/2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。関西運動記者クラブ会友。
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