ちなみに、アルボンの今回の好パフォーマンスをレッドブル時代のボスであるクリスチャン・ホーナー代表が称賛したことから、セルジオ・ペレスがまたしても表彰台を逃したことと併せて、ストーブリーグに結びつける者も少なくないようだが、『Sky Sports』のテッド・クラビッツ氏も「興味深い」としながらも、「アルボンはもはやレッドブル陣営にはいない」として、このタイ系英国人ドライバーの古巣復帰には否定的な見方を示している。
 
　そして同氏は、ペレスの代役となり得る人材という話題の中で、「レッドブルがリアム・ローソン（今季はスーパーフォーミュラに参戦中）を昇進させる準備ができていないなら、明らかにダニエル・リカルドだ。彼らは角田やデ・フリースでは十分だとは思っていない」と指摘した。

　F１デビュー以来の課題だった一貫性を身につけ、顕著な成長ぶりを見せている角田には、アルファタウリのフランツ・トスト顧問が「2025年にはレッドブル昇格の準備が整う」と太鼓判を押し、また各国メディアからはホンダとワークス契約を結んだアストンマーティンの2026年からのドライバー候補にも挙げられたりもしているが、一方でまだ物足りなさを指摘する声も確実に存在している。

　これらを払拭するためには、やはり何よりも目に見える結果を残すことであり、そのためには自身の好パフォーマンス維持、AT04の性能向上は不可欠になる。この難題を角田、そしてアルファタウリがクリアできるか、今後の彼らのアクションには要注目である。

構成●THE DIGEST編集部
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