そして、代表シーズンに入っても一向に衰えないパフォーマンスが、世界選手権２連覇を果たした名アタッカーをすっかり魅了。ゾルジ氏は、解説を務めた試合で石川のパフォーマンスにこう言及している。
  　３セットマッチで27得点を挙げ、大暴れした準々決勝のスロベニア戦では、「ユウキのアタックは様々なテクニックが詰め込まれた宝箱。その瞬間を観るのが楽しくて、スロー映像を早く観たいと思うほどだ。ハンドコントロール、体の使い方や視線、判断のタイミング。場面に応じて絶妙に変化させていて、まるでエンターテインメントを観ているようだ」と、磨きのかかったプレーに歓喜。自国イタリアとのメダル獲得をかけた３位決定戦でも、「とにかく上手い！引き出しの多い攻撃で高いブロックをも無力化してしまう」「アタックだけじゃない。２段トスに入る時、偶然その場所にいたのではなくセッター関田（誠大）の位置を見極めて移動している。バレーボールIQが非常に高い選手だ」と絶賛した。

「今大会で残したスタッツはモンスター級。ユウキは、もはや世界が誇るスター選手の１人」

　駆け上がり続ける石川に今見えているのは、どんな景色なのだろう？

取材・文●佳子S.バディアーリ
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