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ラグビー

[現地発]指揮官ジョセフが“腕相撲”に喩えたサモア戦の我慢比べ。日本はなぜ数的優位を得たあとに苦しんだのか?【ラグビーW杯】

向風見也

2023.09.29

 17-8と9点リードの後半7分には、相手がレッドカードをもらったことで数的優位が担保された。

 ところがそれ以降、苦しむ時間帯が多かった。

 25-8としてからの終盤は、サモア代表が接点の周りにランナーを集中投下。登録選手の平均体重で約9キロも上回っていて、身体衝突で前に出るほど勢いがついた。
 
 両軍最多となる18本のタックルを決めたリーチは、相手の攻め手を「予想外ではない」としながら「ラック周りのコリジョン(衝突)のところでゲイン(突破)された。1人目のタックルが受けた」。序盤の出足を最後まで保てなかったことを反省した。

 後半38分には28-22という接戦に持ち込まれ、その後の敵陣での防御局面でも日本代表が反則を犯した。ハーフ線付近右で、相手ボールラインアウトの局面を迎えた。逆転負けのピンチである。

 最後は、サモア代表のミスもあり、逃げ切った。指揮官のジョセフは、我慢比べのような一戦を総括した。

「今日は腕相撲のような試合でした」

 反省点を残した。一方、必要な白星を掴んだのも確かだ。予選プールDで5チーム中3位から2位に浮上し、2大会連続での決勝トーナメント進出が近づいてきた。

 10月8日のスタッド・デ・ボージョワールでの最終戦では、今大会やや不調も潜在能力の高いアルゼンチン代表とぶつかる。相手の強みを消してスリリングな攻防を繰り広げる、日本代表らしい試合運びを最初から最後まで表現したい。

取材・文●向風見也
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