ロザマリアの日本行きについては、岡山シーガルスとJTマーヴェラスの名前が移籍先候補に挙がっていた。とくにJTマーヴェラスは、この5月に抜けたアメリカ代表のカースタ・ロウに代わる選手を探していたため、かなり話が進んでいたという。しかし最終的に交渉はまとまらなかった。
日本に行く気満々だったロザマリアは気を落としたが、その後も代理人と一緒に日本のチームを中心に新天地を探した。そのタイミングで手を挙げたのがデンソーエアリービーズだった。その日本でロザマリアはパリ五輪行きの切符を手にした。彼女にとって日本は縁のある国なのだろう。
素顔のロザマリアは「かわいい」ことが大好きな女性だ。好きな色はピンクで、自分につけたニックネームはピンクマリー。日本滞在時のSNSの投稿には、サツマイモのスイーツやファンタ・メロン(ブラジルには存在しない)、沖縄のアロハシャツ(かりゆしウェア)を着たピカチュウなどが登場している。
プロ選手になる前、実は2か月間だけモデルをしていたこともあり、ランウェイのウオーキングもできる。東京五輪では世界一の美人プレーヤーとも紹介され、インスタのフォロワーは約128万人。ブラジルでは化粧品やジュエリーの広告にも出ていて、ロザマリアの名前の付いたジュエリーのシリーズもある。
ロザマリアは現在29歳。選手として脂がのっている年齢と言える。24年のパリ五輪の出場権も入れた。パリでブラジル代表のリーダーとして活躍したい彼女にとって、今シーズンのパフォーマンスは重要だ。モチベーションはこのうえなく高いだろう。1年前でも1年後でもない、まさに「今」が移籍のタイミングだった。
これまで私は、日本のプロサッカークラブが大金を支払って、無名のブラジル人選手を獲得するのをいつも不思議に思っていた。その点、デンソーエアリービーズがロザマリアを獲得したことは素晴らしいディールだと思っている。
ブラジルと日本は言葉もプレーもまるで違う。ましてや愛する家族や友人は12時間の時差がある地球の裏側だ。日本でプレーするのは決して簡単なことではないだろう。しかし、彼女は日本行きが嬉しくてしょうがないようだ。
「あまりにも幸せで、空に昇るほどうれしい。日本に行って練習するのが楽しみ」とロザマリアはブラジルのメディアに語っている。日本語でチームメイトとコミュニケーションを取るのが目下の目標のようだ。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/1963年8月29日生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。ジャーナリストとして中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材した後、社会学としてサッカーを研究。スポーツジャーナリストに転身する。8か国語を操る語学力を駆使し、世界中を飛び回って現場を取材。多数のメディアで活躍する。FIFA(国際サッカー連盟)の広報担当なども務め、ジーコやカフーら元選手との親交も厚い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
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ロザマリアは現在29歳。選手として脂がのっている年齢と言える。24年のパリ五輪の出場権も入れた。パリでブラジル代表のリーダーとして活躍したい彼女にとって、今シーズンのパフォーマンスは重要だ。モチベーションはこのうえなく高いだろう。1年前でも1年後でもない、まさに「今」が移籍のタイミングだった。
これまで私は、日本のプロサッカークラブが大金を支払って、無名のブラジル人選手を獲得するのをいつも不思議に思っていた。その点、デンソーエアリービーズがロザマリアを獲得したことは素晴らしいディールだと思っている。
ブラジルと日本は言葉もプレーもまるで違う。ましてや愛する家族や友人は12時間の時差がある地球の裏側だ。日本でプレーするのは決して簡単なことではないだろう。しかし、彼女は日本行きが嬉しくてしょうがないようだ。
「あまりにも幸せで、空に昇るほどうれしい。日本に行って練習するのが楽しみ」とロザマリアはブラジルのメディアに語っている。日本語でチームメイトとコミュニケーションを取るのが目下の目標のようだ。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/1963年8月29日生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。ジャーナリストとして中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材した後、社会学としてサッカーを研究。スポーツジャーナリストに転身する。8か国語を操る語学力を駆使し、世界中を飛び回って現場を取材。多数のメディアで活躍する。FIFA(国際サッカー連盟)の広報担当なども務め、ジーコやカフーら元選手との親交も厚い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
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