成功体験を積んで、大勝負に挑めることとなった。
チェイカは反省しながら、やや安堵していたようだ。
「淡々とやることをやるのではなく、少し有頂天になっている事がありました。ただ、その場にはうまく対応できていたと思いますし、相手をよく尊重していました。私たちがやりたかったことのいくつかはできていたと思います」
調子の波が顕著だったり、相手に不要なチャンスを与えがちだったりするアルゼンチン代表だが、最高潮に達した際の激しさはやはり脅威である。
特にチームが情熱を込める肉弾戦では、パブロ・マテーラ、マルコス・クレメルの両フランカーが攻守で迷いなく衝突。ナンバーエイトのファン=マルティン・ゴンザレスも推進力があり、人垣を豪快に突き破る。
ウイングやフルバックでプレーするエミリアーノ・ボフェッリは、50メートル前後の長距離からもゴールキックが決められる。味方には、相手チームが反則をすればすぐに3得点できると思わせてくれる存在だ。ボフェッリはまた、日本代表がやや不得手なハイボールの競り合いにも強い。
チェイカは続ける。
「さまざまな要素をすべて揃えられた時に私たちは最高のラグビーをプレーできるようになります。最初の数週間(筆者注・大会序盤)を経て、準備はより整っていますし、恐れることはありません。大会開始時に直面した問題から学び、そこから強くなれるのです」
ワールドカップでは、予選各組の上位2チームが決勝トーナメントに進める。
日本代表とアルゼンチン代表は3戦目までの勝点で9と並び、得失点差に伴い日本代表が暫定3位についている。いずれにせよ、勝ったほうが暫定1位のイングランド代表とともに決勝トーナメントへ進める。指揮官の言葉は続く。
「(筆者注・日本代表は)クオーターファイナルへの進出を目指して挑んでくると思いますが、私たちも同じです。切実に勝ちたいと思っています。勝利を飾るために必要となるレベルに到達するための準備をしなければいけません」
2023年10月8日、アルゼンチン代表はチェイカの言う「必要となるレベル」に達した状態でスタッド・ドゥ・ラ・ボージョワールへ立つのだろうか。
はたまた開幕時の不振を引きずったまま、その日を迎えるのか。
それは、日本代表のキャンペーン成否にもかかわる重要な事案だ。
取材・文●向風見也
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「淡々とやることをやるのではなく、少し有頂天になっている事がありました。ただ、その場にはうまく対応できていたと思いますし、相手をよく尊重していました。私たちがやりたかったことのいくつかはできていたと思います」
調子の波が顕著だったり、相手に不要なチャンスを与えがちだったりするアルゼンチン代表だが、最高潮に達した際の激しさはやはり脅威である。
特にチームが情熱を込める肉弾戦では、パブロ・マテーラ、マルコス・クレメルの両フランカーが攻守で迷いなく衝突。ナンバーエイトのファン=マルティン・ゴンザレスも推進力があり、人垣を豪快に突き破る。
ウイングやフルバックでプレーするエミリアーノ・ボフェッリは、50メートル前後の長距離からもゴールキックが決められる。味方には、相手チームが反則をすればすぐに3得点できると思わせてくれる存在だ。ボフェッリはまた、日本代表がやや不得手なハイボールの競り合いにも強い。
チェイカは続ける。
「さまざまな要素をすべて揃えられた時に私たちは最高のラグビーをプレーできるようになります。最初の数週間(筆者注・大会序盤)を経て、準備はより整っていますし、恐れることはありません。大会開始時に直面した問題から学び、そこから強くなれるのです」
ワールドカップでは、予選各組の上位2チームが決勝トーナメントに進める。
日本代表とアルゼンチン代表は3戦目までの勝点で9と並び、得失点差に伴い日本代表が暫定3位についている。いずれにせよ、勝ったほうが暫定1位のイングランド代表とともに決勝トーナメントへ進める。指揮官の言葉は続く。
「(筆者注・日本代表は)クオーターファイナルへの進出を目指して挑んでくると思いますが、私たちも同じです。切実に勝ちたいと思っています。勝利を飾るために必要となるレベルに到達するための準備をしなければいけません」
2023年10月8日、アルゼンチン代表はチェイカの言う「必要となるレベル」に達した状態でスタッド・ドゥ・ラ・ボージョワールへ立つのだろうか。
はたまた開幕時の不振を引きずったまま、その日を迎えるのか。
それは、日本代表のキャンペーン成否にもかかわる重要な事案だ。
取材・文●向風見也
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