唯一の心配は、HSBC選手権の初日に突如襲われた腰痛だ。それが響いて初日は75を叩いてしまった。体調管理の重要さを改めて感じたらしいが、幸いにも大事には至らず、2週後の国内ツアーであるダンロップフェニックスに出場。2日目の1番ホールで9を叩く不運もあったが、8位タイに入っている。このときは練習場でも腰を気にせずドライバーをしっかり振り抜いていたし、腰に負担がかかりやすいパッティング練習も熱心に行っていた。「もう腰は何の心配もありません」と言うように、うまくケアできたのだろう。最終日が雨天中止にならなければ、逆転優勝の可能性もあったように思う。どちらにせよ、ゴルフ的にも体調面でもいい状態で新しい年を迎えることは間違いない。
となると、どの試合でツアー6勝目を飾るかだが、可能性として高いのは1月30日から始まるウェイストマネジメント・フェニックスオープンだろう。16、17年と2連覇しており、松山にとって最も相性のいい大会だといえる。また、昨年はその前週に開催されたファーマーズ・インシュランスオープンで3位タイに入っているだけに、いいイメージを持っている。さらに、14年に初優勝を飾り、昨年も6位に入っているザ・メモリアルトーナメントも好成績を期待できる大会だ。
気になるメジャー大会だが、マスターズ、全米オープン、全米プロといった米国で開催されるメジャーではどれもトップ5に入った経験を持つ。特にトップ5に2回入っている全米プロ、17年に2位タイとなった全米オープンは期待できる。
ただ、この2大会は毎年開催コースを変えるため、必ずしも同じ結果を得られるとは限らない。通常のトーナメントよりもティーショットの精度を要求されるだけに、その時点での調子に左右されることは否めない。むしろ、毎年同じコースで行ない、フェアウエーが広いオーガスタナショナルGCで開催されるマスターズのほうが、松山には向いているのではないだろうか。
そして来年はいよいよ東京オリンピックを迎える。「日本代表として選ばれたら、頑張りたいですね」と語る松山だが、狙いは金メダル1本だ。開催コースの霞ヶ関カンツリークラブは、09年の日本ジュニアで優勝を飾っているだけでなく、10年のアジアアマでも優勝した思い出のコースだ。「自分にとっては思い入れがありますし、ぜひ霞ヶ関CCで開催してほしいと思っていました」と、以前から語っていた。コース改造を行なっているものの、その強い思いがある限り、必死で好スコアを出そうと懸命になるだろう。今まで以上に気合いの入った松山の姿を見ることができるはずだ。
来年の2月には28歳になる松山。ゴルファーとしてますます脂が乗ってくるだけに、今年以上の結果を残してくれることをぜひ期待したい。
文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
となると、どの試合でツアー6勝目を飾るかだが、可能性として高いのは1月30日から始まるウェイストマネジメント・フェニックスオープンだろう。16、17年と2連覇しており、松山にとって最も相性のいい大会だといえる。また、昨年はその前週に開催されたファーマーズ・インシュランスオープンで3位タイに入っているだけに、いいイメージを持っている。さらに、14年に初優勝を飾り、昨年も6位に入っているザ・メモリアルトーナメントも好成績を期待できる大会だ。
気になるメジャー大会だが、マスターズ、全米オープン、全米プロといった米国で開催されるメジャーではどれもトップ5に入った経験を持つ。特にトップ5に2回入っている全米プロ、17年に2位タイとなった全米オープンは期待できる。
ただ、この2大会は毎年開催コースを変えるため、必ずしも同じ結果を得られるとは限らない。通常のトーナメントよりもティーショットの精度を要求されるだけに、その時点での調子に左右されることは否めない。むしろ、毎年同じコースで行ない、フェアウエーが広いオーガスタナショナルGCで開催されるマスターズのほうが、松山には向いているのではないだろうか。
そして来年はいよいよ東京オリンピックを迎える。「日本代表として選ばれたら、頑張りたいですね」と語る松山だが、狙いは金メダル1本だ。開催コースの霞ヶ関カンツリークラブは、09年の日本ジュニアで優勝を飾っているだけでなく、10年のアジアアマでも優勝した思い出のコースだ。「自分にとっては思い入れがありますし、ぜひ霞ヶ関CCで開催してほしいと思っていました」と、以前から語っていた。コース改造を行なっているものの、その強い思いがある限り、必死で好スコアを出そうと懸命になるだろう。今まで以上に気合いの入った松山の姿を見ることができるはずだ。
来年の2月には28歳になる松山。ゴルファーとしてますます脂が乗ってくるだけに、今年以上の結果を残してくれることをぜひ期待したい。
文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。