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ラグビー

日本代表デビューが迫るリーグワンの最多トライゲッター、マロ・ツイタマが進むと決めた茨の道

向風見也

2024.05.21

サモアにルーツを持ち、ニュージーランドから来日して6年目を迎えたツイタマ。豚骨ラーメンが大好物だ。

サモアにルーツを持ち、ニュージーランドから来日して6年目を迎えたツイタマ。豚骨ラーメンが大好物だ。

 その茨の道を、ツイタマは進むと決めた。一緒に来日する静岡へ住むこととなったパートナーへは「もしかしたら、(移住の決断は)難しかったかもしれません」と気遣いながら、「僕はそこまで抵抗なかった」。当初こそスーパーマーケットの商品名称がカタカナ、漢字ばかりで買い物をするのも苦労したが、それにも時間が経つほどに慣れた。
 
 きれいな海、川に囲まれた現在の居住環境には、すっかりなじんだ。

「私自身、静かな性格なので、東京のような大きな街だとリラックスできないところがあります。ですので、磐田は気に入っています。(休みに)ニュージーランドへ帰っても、『また磐田に帰りたい』という気持ちが強くなるほどです。家族が寂しがることもありましたが、そのたびに『なぜ自分は日本へ出たのか』を再認識。そうして、それを乗り越えてきました」

 好物は刺身、寿司、それから…。

「身体によくないのは知っていますが、ラーメン。豚骨? そう。あの白いスープです」

 土地になじみ、何より心技体を磨いていたら、欲しいものを得るのに必要な条件を満たせる時期に差し掛かってきた。まもなくこの国に来て丸5年を迎える。

 今年2月には日本代表候補の集まる福岡キャンプへ呼ばれ、5月20日からは長野での同種の集まりへ出向く。代表デビューに近づきつつある。

 エディー・ジョーンズ新ヘッドコーチ率いる日本代表は、「超速ラグビー」を謳う。動きはもちろん、判断の速さも求められそうだ。

「日本代表はブルーレヴズとはシステムは違うかもしれないですが、そんななかでも自分の仕事にフォーカスしたい。その瞬間、瞬間で、自分ができることをしっかりとできるようにしたいです」

 朴訥としたフィニッシャーは、「チームのために、自分ができることをやる」と決意を口にする。

取材・文●向風見也(ラグビーライター)

【動画】ツイタマのスーパープレーをチェック!
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