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格闘技・プロレス

女子プロレス界を活性化するスターダムの“全方位外交”。ヒントになったのは「かつてのアメリカマット」

橋本宗洋

2024.10.17

敗れた梅咲(左)だが、H.A.T.E.とディアナ新世代メンバーとの全面対抗戦を訴えた。写真:橋本宗洋

敗れた梅咲(左)だが、H.A.T.E.とディアナ新世代メンバーとの全面対抗戦を訴えた。写真:橋本宗洋

 トップレスラー同士の激しい攻防を制したのは桃だった。ヒールユニットH.A.T.E.のメンバーらしく、要所でバット攻撃も繰り出していたが、最後は技の競り合いで勝利。梅咲も負けを認めつつ、H.A.T.E.とディアナ新世代メンバーとの全面対抗戦を訴えた。このところディアナは新人が増えており、ベテランのネームバリュー以外のところで団体をアピールすることがテーマになっている。
 
 これからH.A.T.E.とディアナは“戦線拡大”となるはず。ディアナの若手にとっては、厳しい闘いであると同時に大チャンスだ。

 女子プロレス業界全体を盛り上げる“全方位外交”、そのヒントになったのはWWF(現WWE)が全米のマーケットを支配する以前のアメリカマットだという。各地のプロモーターが「テリトリー」を管轄し、その共通の価値観としてNWA世界タイトルがあった。

「日本は広くないので地域ごとというわけではありませんが、各団体がそれぞれに個性を発揮して、その上で何かしらの形でまとまっていければと。一つの団体が業界を統一するというのは強引ですし、といって団体分裂の繰り返しでファンが分散するのもよくない。その意味で、かつてのアメリカのテリトリー制もアリではないかなと」(岡田)

 さまざまな団体と交流、あるいは対抗し、競い合ってトップであることを示す。それが今のスターダムのスタンスだ。交流戦、対抗戦は乱発すると飽きられるというリスクもあるが、そこに関しても各団体の腕の見せどころだろう。いずれ合同興行、オールスター戦といった形につながることにも期待したい。

取材・文●橋本宗洋

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