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競馬

列島に衝撃走ったドウデュースの本番2日前、まさかの出走取消…風雲急を告げる混戦模様の有馬記念で注目される「主役候補」は?

三好達彦

2024.12.21

今年の日本ダービーを制したダノンデサイル。横山典弘騎手とはデビューからコンビを組み続ける。写真:産経新聞社

今年の日本ダービーを制したダノンデサイル。横山典弘騎手とはデビューからコンビを組み続ける。写真:産経新聞社

 次に挙げたいのは、昨年の本レースでドウデュースと競り合いを演じて2着に食い込んだスターズオンアース(牝5歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)である。

 言わずと知れた一昨年の牝馬クラシック二冠馬。それ以降は勝ち鞍がないが、秋華賞3着、大阪杯2着、ヴィクトリアマイル3着、ジャパンカップ3着と、GⅠ戦線で常に勝ち負けに加わってきた能力はやはり一級品。今年は春のドバイシーマクラシック(GⅠ)で、外へもたれる癖を出して8着に敗退。約8か月の休養を挟んで出走したジャパンカップは大外枠を引きながら直線半ばまで粘って、見せ場十分の7着(0秒6差)とした。

 引退レースとなるここへ照準を絞って、ジャパンカップをステップレースとした気配は濃厚。前々で競馬ができる強みもあり、川田将雅騎手の連続騎乗もプラス材料だ。2019年には有馬記念を引退レースとしたリスグラシュー(牝、当時5歳)が2着を5馬身もぶっちぎって勝利を挙げたシーンもまだ記憶に新しく、歴戦の牝馬に一撃を期待しても決して無茶とは言えまい。
 
 実績では推し量れない魅力を感じさせるのは、米国遠征帰りのローシャムパーク(牡5歳/美浦・田中博康厩舎)。

 並みいるGⅠホースのなかに入るとGⅡ、GⅢ勝ちしかない本馬が見劣るのは仕方ない。しかし、今春には大阪杯でタイム差なしの2着としたことから能力の高さは証明しており、11月のブリーダーズカップ・ターフ(GⅠ)ではアイルランドの強豪レベルスロマンスを後方から一気の末脚でクビ差まで追い詰め、シャフリヤール(牡6歳/栗東・藤原英昭厩舎)を3着に降した豪脚は目を見張るものだった。

 本馬の中山実績は〔3・0・1・1〕と上々で、田中調教師は「中山でのパフォーマンスはいいと思っている。前走で新しい面を見せてくれたので、それを再現してくれれば」と期待を寄せる。前進気勢が強いがゆえに、「乗り難しい馬」(田中調教師)というローシャムパークだが、逆に流れに乗れたときの爆発力には目を見張るものが存在する。その意外性には一票を投じる価値があると見る。

 この三頭の推し順で言えば、あくまで独断だがダノンデサイル>スターズオンアース>ローシャムパークの順にしたいと考えている。
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