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格闘技・プロレス

「精神的に正直きつかった」井上尚弥が吐露した偽らざる“本音”。試合延期、決戦13日前に起きた相手変更…異例興行を乗り切る「どっと疲れた」

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.01.25

トラブル続きの興行を終えた井上(中央)は記念撮影に収まった。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

トラブル続きの興行を終えた井上(中央)は記念撮影に収まった。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 だが一方で、予期せぬスケジュール変更で調整期間が延びたことは、海外再進出を表明している王者にとって調整方法にプラス効果をもたらした。体は一段と大きくなり動きのキレも良く、何度もキムの顔面やボディに効果的なパンチをあてた。試合中も確かな感触があったと振り返っており、「(KOできる)手応えは最初からあった。どうやってフィニッシュにつなげていこうか考えていた」と語るほど、高いボクシングIQと攻撃の引き出しの多さで韓国人ファイターを4ラウンドで料理した。
 
 貫録のKO勝利は、自身の持つ日本人世界戦連続記録を大台の「10」に更新した。もはや、スーパーバンタム級でも敵はいないのか。海外記者から、「階級を上げる予定はあるのか?」と聞かれた井上は苦笑いしながら、「すぐに上げるということはないと思います。まだスーパーバンタム級で戦わなきゃいけない相手もいるので」と回答。「この先、どんなボクシングドラマになっていくのかは自分でも想像ができない。引退した時に自分がどう感じるかっていうものを、今すごく大事にしながらボクシングをやっています」と話すにとどめた。

 百戦錬磨のモンスターでさえ調整に苦労が絶えなかった本興行。だが蓋を開けてみれば見事な完勝劇は、やはりスーパースターだからこそなせる業である。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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