石川の古巣でもあるそれぞれのクラブで日本人２選手が躍動する一方、全勝街道を疾走してきたペルージャは苦戦を強いられた。前節で２位トレンティーノを相手に初黒星の後、３日前にチェコ共和国で行われたCEVチャンピオンズリーグ（CL）で８強入りを果たすも、今節はチヴィタノーヴァにセットカウント１－３（25-23、27-29、22-25，16-25）で敗れてリーグ２連敗。勝点「０」で試合を終えたのは今季初めてのことだった。
  　先発出場した石川は、チーム２位の12得点（アタック10、エース２）を挙げて奮闘するも、リバウンドを狙った後に守備の連携不足で失点を招いた数打を含め、被ブロック７本と苦戦した。チヴィタノーヴァは監督がタイムアウトで “イシカワ”の名前を連呼。背番号14へのブロック対応を幾度も確認するなど徹底した対策を講じていた模様だった。大腿二頭筋を負傷したウクライナ代表オレフ・プロツニスキーが不在で、主力OHは石川とポーランド代表カミル・セメニウクの２枚。ペルージャのチーム状況が相手にとって戦略の助けとなった面は否めない。

　５度目の優勝と２連覇がかかるコッパイタリアを週末に控え、プロツニスキーの離脱に続いて、チュニジア代表として東京五輪に出場のOPワシム・ベンタラと、控えミドルブロッカー（MB）の元イタリア代表ダビデ・カンデッラーロにも故障が発生。そんな中、前節とCLを欠場したイタリア代表のMBロベルト・ルッソがコートに立てたことは朗報だろう。組織力が必要とされる今、大一番を前に名将アンジェロ・ロレンツェッティ監督の手腕はもちろん、日本代表やミラノでの経験からそれを熟知する石川が期待を背負うことになる。

　コッパイタリアは現地１月25日（準決勝）と26日（決勝）に開催。ボローニャのウニポル・アレーナに４強が集いタイトルを争う。ペルージャは準々決勝(日本時間26日午前０時30分開始予定)で、ラーナ・ヴェローナと対戦する。

構成●THE DIGEST編集部
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