“モリゾウ”の愛称でメディアにもたびたび登場し、チーム総代表も務める豊田章男社長は
「2020年のWRCシーズンが始りました。今年は日本開催もあります。新チームでの開幕戦、全4台のヤリスが完走を果たせたこと、先ずはうれしく思います。そして、オジエ/イングラシア組２位、エバンス/マーティン組３位と素晴らしいシーズンスタートを切ることができました。時間のない中で準備してくれたチームのみんな、ありがとう！」と労をねぎらいながらも
「私も含め、みんなの心にも、悔しさが残った開幕戦でもあったと思います。今年のチームは“誰もが勝ちを狙える”チームです。次戦以降も常に表彰台の高いところを目指し、ヤリスをもっと強いクルマにし続けていきましょう。We hate to lose！」と悔しさを滲ませた。 
  　2019年にマニュファクチャラー・タイトルを奪われたヒュンダイに初戦から苦杯を舐めさせられたトヨタだが、初めてトップカテゴリーに挑んだロバンペラが５位、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元も自己最高位となる７位で完走し、シーズンを見通せばまずまずの結果といえるだろう。シーズン唯一となるフルスノーラリーの第2戦「ラリー・スウェーデン」は２月13日から16日にかけて開催される予定だ。

【ラリー・モンテカルロ 総合順位】
1位 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー(ヒュンダイ i20クーペ WRC) 3h10m57.6s
2位 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +12.6s
3位 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +14.3s
4位 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +3m09.0s
5位 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +4m17.2s
6位 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +5m04.7s
7位 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリス WRC) +11m27.9s

文●甘利隆
著者プロフィール／東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter：ama_super