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モータースポーツ

アロンソも大健闘。サインツ Sr.がダカールラリー3度目の総合優勝。2輪はホンダが31年振りに制覇!

甘利隆

2020.01.21

アメリカ人初の二輪部門優勝となったブラベック(左)。アロンソ(右)は13位で無事完走した。(左)写真:本田技研工業株式会社(左)、(C) TOYOTA MOTOR CORPORATION.(右)

アメリカ人初の二輪部門優勝となったブラベック(左)。アロンソ(右)は13位で無事完走した。(左)写真:本田技研工業株式会社(左)、(C) TOYOTA MOTOR CORPORATION.(右)

 中東サウジアラアを初めての舞台に12ステージ、13日間にわたって争われたダカールラリー2020が閉幕。『MINIジョン・クーパー・ワークス・バギー』を駆ったカルロス・サインツ Sr.が自身3度目となる4輪総合優勝を果たした。

 サインツはステージ3で首位に立つとステージ9終了時に前回優勝したトヨタのナッサー・アル-アティヤに24秒差まで迫られたものの、最終的には6分21秒差で逃げ切った。2位にアル-アティヤ、3位には同じくMINI勢のステファン・ペテランセルが入った。MINIの4輪総合優勝は2015年以来。

 1990年、1992年と2度のWRC(世界ラリー選手権)チャンピオンにトヨタで輝いたスペイン出身の“エル・マタドール(闘牛士)”は、2010年に『フォルクスワーゲン トゥアレグ 2』、2018年に『プジョー 3008 DKR Maxi』でダカールラリーに優勝しており、3つの異なるメーカーでの偉業となる。

 現在マクラーレンからF1に参戦する息子のカルロス・サインツJr.は、「3つの異なるブランドで3回目のダカール優勝。57歳になっても以前と同じ情熱、欲求、仕事、犠牲、モチベーション。僕がいま子どもとして感じている誇りは、説明するのが非常に難しくて他に何も言うことはできないけど、大好きです!」。
 
 そして自身がそう呼ばれているニックネームに引っかけ、「信じられない! 彼は真の“Smooth Operator”だよ!!」とTwitter上で祝福した。
 
 初挑戦が注目された元F1王者フェルナンド・アロンソは4輪総合13位無事完走。ステージ2では前を走る車が巻き上げた砂ぼこりで視界が遮られて脱輪し、サスペンションを破損するアクシデントに見舞われ2時間半ものタイムロス、ステージ10でも大きな砂丘を越えようとした際に横転して1時間17分ほど遅れ、フロントウィンドウ無しでの走行を強いられる等、砂漠の洗礼を浴びせられた格好だが、ペース自体は上位勢と遜色なく、もし継続的に参戦すれば総合優勝も充分可能だろう。

「地球上で最も過酷なラリーを走り終えたことを誇りに思う。トヨタ・ハイラックスとの大きな挑戦だった…」と締めくくった。

 2輪総合優勝は『ホンダ CRF450 ラリー』を走らせた28歳のアメリカン、リッキー・ブラベック。アメリカ人のダカールラリー優勝は史上初となる。ホンダ勢の優勝も1989年以来で、復帰8年目にして31年振りの制覇。KTM勢の連勝を18で止めてみせた。

 4輪市販車部門では『トヨタ車体』のランドクルーザーがワンツーフィニッシュしてクラス7連覇。カミオン(トラック)部門では『日野チームスガワラ』が総合10位に入り、排気量10リッター未満クラスで11連覇を達成した。

文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
 
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