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競馬

ベラジオオペラが史上初の連覇を完遂。「負けないな」と“確信”した横山和生騎手の強気な手綱さばき【大阪杯】

三好達彦

2025.04.08

「相変わらずのスタートの上手さで、欲しいポジションをしっかり取れて、4コーナーでは手応えが良かったので負けないだろうなと思っていましたが、今日は強い競馬を見せてくれたと思います」

 こう語ったのはベラジオオペラとともに2連覇を達成した横山和生騎手。彼の強気な手綱さばきは実に見事で、逃げ・先行馬のなかで勝負に絡んだのはベラジオオペラだけだった。急流にも怯まず、非凡なスピード能力を遺憾なく発揮させた。着差は1馬身だったが、完勝と言っていいだろう。

 2着のロードデルレイは、前走で重賞初制覇を挙げた勢いそのままに、初のGⅠ参戦ながら素晴らしい走りを見せた。惜しむべきは西村騎手が「1、2コーナーの不利で一列後ろになってしまった」と明かしたこと。同騎手のプラン通りもう少し前目でレースが進められていれば、もっと際どい勝負に持ち込めたのかもしれないが、運も勝負の内。外を回りながらきっちりと差し込んできた末脚の威力は、次戦以降の走りに期待を抱かせるものだった。

 3着のヨーホーレイクは、馬の力もさることながら、岩田望来騎手の好騎乗が印象に残る。やや出負けした段階で腹を括って後方のインへと馬を導くと、距離ロスを防いで最終コーナーまで内でじっと我慢。直線では馬群を縫うように進出し、上がりはソールオリエンスと並ぶ最速の33秒5という末脚の切れを引き出して僅差の3着に食い込んだ。ヨーホーレイクは休養期間が長かったことから、7歳にして本レースが13戦目。友道康夫厩舎の馬らしく無理をさせずに使われてきただけに馬体は若々しく、まだ伸びしろを感じさせる。それだけに、これからの中距離戦線での活躍が楽しみになった。
 
 3番人気に推されながら13着に大敗したステレンボッシュは、「いいスタートを切って、前半は落ち着いて運べましたが、後半はいつもの手応えがありませんでした」とジョアン・モレイラ騎手。同時に「レース前にテンションが上がっていたかもしれませんが、前2走とは違いました」とも述べている。終いは騎手が追っておらず着順には大した意味はないが、直線の入り口ですでに手応えをなくしてしまったのは何とも不可解。能力の高い馬だけに見限れないが、この敗因はもっと深く突っ込んで知りたいと感じる。

 また7着に敗れた1番人気のシックスペンスは、やはりGⅠならではのペースやせめぎ合いが堪えた様子。横山武史騎手は「いいポジションが取れて、折り合いもついたのですが、直線に向いてからまったく反応がありませんでした。GⅠのきつい流れにガソリンが切れてしまったのかもしれません」とコメント。ちなみに本馬はデビュー以来初めてとなる関西への長距離輸送で、体重が前走比でマイナス12㎏と大幅に減らしていた。輸送が堪えていた可能性があり、今後はこのあたりが取捨のポイントになるだろう。

文●三好達彦

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