断トツの人気馬が勝つ場合、相手が狂うというのはよくあるケース。今回もその伝に従って、対抗には穴馬を狙いたい。
ドゥラメンテ産駒のアロヒアリイ(牡3歳/美浦・田中博康厩舎)は1勝馬。デビュー戦(東京・芝2000m)を先団からの差し切りで2着に2馬身半差を付ける強い競馬で制したが、1月の1勝クラス(中山・芝2000m)は追い込み馬に交わされて2着に敗れたため、格上挑戦でトライアルの弥生賞(GⅡ、中山・芝2000m)に出走した。第3コーナー手前からまくって先頭に立ったファウストラーゼン(牡3歳/栗東・西村真幸厩舎)をクビ+クビ差の0秒1差3着まで追い詰めた。スタートで不利を受けた近2戦でともに勝ち負けに持ち込んで、能力が世代トップクラスにあることを示した。
中山の芝2000mを2度経験したキャリアはアドバンテージとなるだろうし、1勝馬ということで侮られれば配当的な妙味も出てくる。横山和生騎手も前走に次いでの連続騎乗となるため、より本馬のストロングポイントである自在性を生かしたレースをしてくるだろう。期待を込めての対抗に推す。
連下として挙げたいのは以下の5頭。きさらぎ賞(GⅢ、京都・芝1800m)を勝ったサトノシャイニング(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。多数のクラシックホースを輩出する共同通信杯(GⅢ、東京・芝1800m)を制したマスカレードボール(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)。話題の厩舎に身を置き、弥生賞の2着で出走権を確保したヴィンセンシオ(牡3歳/美浦・森一誠厩舎)。若葉ステークス(L、阪神・芝2000m)を辛勝したジョバンニ(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ、京都・芝1600m)の2着が光り、鞍上にジョアン・モレイラ騎手を確保したミュージアムマイル(牡3歳/栗東・高柳大輔厩舎)。ここまでを押さえとしたい。
最後に触れざるを得ないのが、一時は「クラシックの最有力候補」との評価もあったエリキング(牡3歳/栗東・中内田充正厩舎)だ。
昨年6月の新馬戦(京都・芝1800m)、9月の野路菊ステークス(OP、中京・芝2000m)、11月のラジオNIKKEI賞京都2歳ステークス(GⅢ、京都・芝2000m)と無傷の3連勝を達成した。しかしその後、右第1指骨の剥離骨折が判明したため休養に入り、3月の半ばに栗東トレセンへ帰厩。以後は順調に調教が積まれてきた。
中内田調教師は、ここまでの調整過程について「馬がよくここまで耐えてくれたというのが正直なところ、本音です」とし、「休み明けというのはまだ頭にはありますが、現状の力は競馬で発揮してくれるのではないかと思っています」と、いささか控えめにレースに臨む心境を口にしている。
筆者は早い時期からエリキングこそがクラシックの本命と評価していたので、皐月賞に間に合ってくれたのは良かったと思っている。その一方で、やはり怪我なく順調にステップを踏んできたクロワデュノールと五分の比較をするのは難しい。中内田調教師のコメントから汲み取れるのも、ここがメイチ(目一杯)ではなく、目標は次。つまり、日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)だろうというニュアンスだ。筆者もここでは押さえまでにとどめておいて、6月1日の大一番で勝負したいと思っている。
文●三好達彦
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ドゥラメンテ産駒のアロヒアリイ(牡3歳/美浦・田中博康厩舎)は1勝馬。デビュー戦(東京・芝2000m)を先団からの差し切りで2着に2馬身半差を付ける強い競馬で制したが、1月の1勝クラス(中山・芝2000m)は追い込み馬に交わされて2着に敗れたため、格上挑戦でトライアルの弥生賞(GⅡ、中山・芝2000m)に出走した。第3コーナー手前からまくって先頭に立ったファウストラーゼン(牡3歳/栗東・西村真幸厩舎)をクビ+クビ差の0秒1差3着まで追い詰めた。スタートで不利を受けた近2戦でともに勝ち負けに持ち込んで、能力が世代トップクラスにあることを示した。
中山の芝2000mを2度経験したキャリアはアドバンテージとなるだろうし、1勝馬ということで侮られれば配当的な妙味も出てくる。横山和生騎手も前走に次いでの連続騎乗となるため、より本馬のストロングポイントである自在性を生かしたレースをしてくるだろう。期待を込めての対抗に推す。
連下として挙げたいのは以下の5頭。きさらぎ賞(GⅢ、京都・芝1800m)を勝ったサトノシャイニング(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。多数のクラシックホースを輩出する共同通信杯(GⅢ、東京・芝1800m)を制したマスカレードボール(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)。話題の厩舎に身を置き、弥生賞の2着で出走権を確保したヴィンセンシオ(牡3歳/美浦・森一誠厩舎)。若葉ステークス(L、阪神・芝2000m)を辛勝したジョバンニ(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ、京都・芝1600m)の2着が光り、鞍上にジョアン・モレイラ騎手を確保したミュージアムマイル(牡3歳/栗東・高柳大輔厩舎)。ここまでを押さえとしたい。
最後に触れざるを得ないのが、一時は「クラシックの最有力候補」との評価もあったエリキング(牡3歳/栗東・中内田充正厩舎)だ。
昨年6月の新馬戦(京都・芝1800m)、9月の野路菊ステークス(OP、中京・芝2000m)、11月のラジオNIKKEI賞京都2歳ステークス(GⅢ、京都・芝2000m)と無傷の3連勝を達成した。しかしその後、右第1指骨の剥離骨折が判明したため休養に入り、3月の半ばに栗東トレセンへ帰厩。以後は順調に調教が積まれてきた。
中内田調教師は、ここまでの調整過程について「馬がよくここまで耐えてくれたというのが正直なところ、本音です」とし、「休み明けというのはまだ頭にはありますが、現状の力は競馬で発揮してくれるのではないかと思っています」と、いささか控えめにレースに臨む心境を口にしている。
筆者は早い時期からエリキングこそがクラシックの本命と評価していたので、皐月賞に間に合ってくれたのは良かったと思っている。その一方で、やはり怪我なく順調にステップを踏んできたクロワデュノールと五分の比較をするのは難しい。中内田調教師のコメントから汲み取れるのも、ここがメイチ(目一杯)ではなく、目標は次。つまり、日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)だろうというニュアンスだ。筆者もここでは押さえまでにとどめておいて、6月1日の大一番で勝負したいと思っている。
文●三好達彦
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