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バレーボール

PO決勝進出に王手、石川祐希がセリエA強豪での“実状”を独占激白! ベンチスタート、短いプレー時間も泰然自若「コートの中でやるしかない。結果を出すだけ」

佳子S.バディアーリ

2025.04.20

 現地3月20日にチャンピオンズリーグ“ファイナル4”進出を決めたホーム戦以来、試合開始をベンチから見守ることが続いている石川。出場時間が限られる中、試合勘を維持することは決して容易ではないはずだ。それでも、焦りはないという。

「難しいのは分かっていますし、特に焦ってやってるわけではないですけど、ここ2試合はうまくいっていないので、そこは修正するというよりも、点を取る決め方をするということでしかないと思っていて、決して焦りとかそういったものは何か特別あるっていう感じではないです」

 プレーオフ開幕から先発メンバーとして安定したパフォーマンスを続けていたウクライナ代表オレフ・プロトニツキ(3月末に同代表引退を表明)とポーランド代表カミル・セメニウクだが、この日はセット獲得や勝敗に関わる場面で攻撃のミスや被ブロックが散見するなど苦戦。途中起用された石川も先述の本人談にあるように思い通りの結果を残せなかった。

 OHトリオは、誰かのレベルが上がり切らない時に必ず他の誰かが助勢してきたが、今季初めて3人全員が不発。負ければ3位決定戦行きの崖っぷちにいたチヴィタノーヴァは、同じ相手と連戦のこのシリーズで収集したデータを元に綿密な戦略・戦術を準備していた。それが的中したことは、ジャンパオロ・メデイ監督がタイムアウトで端的な指示に終始したことが物語っていた。
 
 短いプレー時間にとどまっている石川は、OH3人の中で最も情報量が少ないはず。第4戦でペルージャにとってアドバンテージになるかもしれないと投げかけると、心情を明かした。

「(起用に関しては)僕が判断するものではないですし、現状、僕も途中で出てうまく結果が出せていないので、そこは監督も少なからず使いづらいところじゃないかなと...そこは僕の力不足のところではありますけど、ここを乗り越えていくしかないので。しっかりと練習してこのあとにまたすぐ試合になってしまうので、切り替えます。3勝までは終わらないので、集中力を切らさずに試合をしていきたいと思います」

 その表情や話しぶりから自らの状況を冷静に俯瞰している様子が伝わり、本人の言葉通りに焦りの色は微塵も感じなかった。インタビューを終えて、「イタリアで自身初となる決勝進出の実現を願っている」と声をかけると、「分かりました」と力強く返してくれた。

 白星を譲ったペルージャだが、スクデット(リーグ優勝)争いのラストステージへは依然としてリーチをかけている。敵地で開催の第4戦は日本時間の4月20日(午後10時20分)に幕を開ける。

取材・文●佳子S.バディアーリ

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