■チャンピオンズマイル(G1・芝1600m/1着賞金:約2億3000万円)
<出走予定日本馬>
・ガイアフォース(牡6歳/栗東・杉山晴紀厩舎)
本レースは近10年で9勝と、地元・香港馬が圧倒的な強さを見せている(ちなみに他国の1勝は2016年のモーリス)。今年の大将格、ヴォイッジバブルは昨年末の香港マイル(G1、芝1600m)を制すると、今年1月の香港スチュワーズカップ(G1、芝1600m)、2月の香港ゴールドカップ(G1、芝2000m)を制して現在4連勝中。香港カップと両天秤にかけた末に香港マイルを選択しているだけに、より強い意欲が感じられる。
その他、豪州のG1レースを9つも制しているミスターブライトサイド、英米から豪州に移籍して本格化を果たしたロイヤルパトロネージの2頭はマークを怠れない存在だ。
日本からの刺客、ガイアフォースは芝・ダートの二刀流ホース。芝ではセントライト記念(GⅡ)を制し、マイラーズカップ(GⅡ)で2着。ダートでは昨年のフェブラリーステークス(GⅠ)で2着している。やや決め手に欠ける印象は拭えないが、一昨年の安田記念(GⅠ)では、ソングラインから0秒2差の4着に入っており、底力はそう劣るものではない。立ちはだかる壁は高いが、オールマイティな対応能力で上位進出を目指す。
■チェアマンズスプリントプライズ(G1・芝1200m/1着賞金:約2億3000万円)
<出走予定日本馬>
・エイシンフェンサー(牝5歳/栗東・吉村圭司厩舎)
・サトノレーヴ(牡6歳/美浦・堀宣行厩舎)
・ダノンマッキンリー(牡4歳/栗東・藤原英昭厩舎)
・ルガル(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)
昨秋のスプリンターズステークスを制したルガル、今年3月末の高松宮記念を快勝したサトノレーヴと、JRAのスプリントGⅠ馬が揃った日本勢だが、「短距離王国」の地元勢が作り上げた分厚い壁を破るのは容易ではない。
“王国”香港のエースは実に11連勝という快記録を継続中のカーインライジング。昨年12月の香港スプリントで初G1勝利を収めると、続くセンテナリースプリントカップ(G1)、クイーンズシルバージュビリーカップ(G1)も制覇。プレップレースのスプリントカップ(G2)も快勝して、態勢は万全。単勝オッズ1倍台前半の圧倒的な人気が想定されるが、それでも本馬を避けて馬券を買うのは無謀…それほどの絶対的な存在と言えるだろう。
ちなみに香港スプリントでは、本馬がサトノレーヴに1/2馬身+1/4馬身の差を付けて3着に降している。ただし差は1馬身半にも満たず、サトノレーヴの評価も対抗としては決して低くない。
本来なら主軸の評価を受ける1頭で、スプリントG1で4勝の実績を持つラッキースワイネスは、昨年4月に骨折で戦線離脱して以来、約1年ぶりの実戦となる。さすがにここでは苦しいか。
おそらく3~4番手の評価を受けるであろうルガルだが、昨年の香港スプリントで11着に大敗しているのが気がかり。それならば、前走ドバイのアルクオーツスプリント(G1)で4着に健闘したダノンマッキンリーに狙いを立てる手はあるのではないか。
文●三好達彦
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<出走予定日本馬>
・ガイアフォース(牡6歳/栗東・杉山晴紀厩舎)
本レースは近10年で9勝と、地元・香港馬が圧倒的な強さを見せている(ちなみに他国の1勝は2016年のモーリス)。今年の大将格、ヴォイッジバブルは昨年末の香港マイル(G1、芝1600m)を制すると、今年1月の香港スチュワーズカップ(G1、芝1600m)、2月の香港ゴールドカップ(G1、芝2000m)を制して現在4連勝中。香港カップと両天秤にかけた末に香港マイルを選択しているだけに、より強い意欲が感じられる。
その他、豪州のG1レースを9つも制しているミスターブライトサイド、英米から豪州に移籍して本格化を果たしたロイヤルパトロネージの2頭はマークを怠れない存在だ。
日本からの刺客、ガイアフォースは芝・ダートの二刀流ホース。芝ではセントライト記念(GⅡ)を制し、マイラーズカップ(GⅡ)で2着。ダートでは昨年のフェブラリーステークス(GⅠ)で2着している。やや決め手に欠ける印象は拭えないが、一昨年の安田記念(GⅠ)では、ソングラインから0秒2差の4着に入っており、底力はそう劣るものではない。立ちはだかる壁は高いが、オールマイティな対応能力で上位進出を目指す。
■チェアマンズスプリントプライズ(G1・芝1200m/1着賞金:約2億3000万円)
<出走予定日本馬>
・エイシンフェンサー(牝5歳/栗東・吉村圭司厩舎)
・サトノレーヴ(牡6歳/美浦・堀宣行厩舎)
・ダノンマッキンリー(牡4歳/栗東・藤原英昭厩舎)
・ルガル(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)
昨秋のスプリンターズステークスを制したルガル、今年3月末の高松宮記念を快勝したサトノレーヴと、JRAのスプリントGⅠ馬が揃った日本勢だが、「短距離王国」の地元勢が作り上げた分厚い壁を破るのは容易ではない。
“王国”香港のエースは実に11連勝という快記録を継続中のカーインライジング。昨年12月の香港スプリントで初G1勝利を収めると、続くセンテナリースプリントカップ(G1)、クイーンズシルバージュビリーカップ(G1)も制覇。プレップレースのスプリントカップ(G2)も快勝して、態勢は万全。単勝オッズ1倍台前半の圧倒的な人気が想定されるが、それでも本馬を避けて馬券を買うのは無謀…それほどの絶対的な存在と言えるだろう。
ちなみに香港スプリントでは、本馬がサトノレーヴに1/2馬身+1/4馬身の差を付けて3着に降している。ただし差は1馬身半にも満たず、サトノレーヴの評価も対抗としては決して低くない。
本来なら主軸の評価を受ける1頭で、スプリントG1で4勝の実績を持つラッキースワイネスは、昨年4月に骨折で戦線離脱して以来、約1年ぶりの実戦となる。さすがにここでは苦しいか。
おそらく3~4番手の評価を受けるであろうルガルだが、昨年の香港スプリントで11着に大敗しているのが気がかり。それならば、前走ドバイのアルクオーツスプリント(G1)で4着に健闘したダノンマッキンリーに狙いを立てる手はあるのではないか。
文●三好達彦
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