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ラグビー

大金星を挙げた「4年前」を越えていけ!悲願達成に挑むジェイミー・ジャパンの現実と可能性

齋藤龍太郎

2019.09.03

精神的にもチームを牽引するリーチ・マイケルの復帰は心強い。(C)Getty Images

精神的にもチームを牽引するリーチ・マイケルの復帰は心強い。(C)Getty Images

 ただし、宮崎合宿と前後してプロップに怪我人が続出するなど、現在のチーム状態は万全とは言いがたい。最終的にどこまでベストに近いメンバーで、9月に開幕するラグビーワールドカップ本番に臨めるかが、大きなポイントになってくるだろう。

 すでに宮崎合宿、盛岡合宿、堺合宿、網走合宿と、ラグビーワールドカップに向けた仕上げのキャンプは終了した。その間にはパシフィック・ネーションズカップのフィジー戦(34-21)、トンガ戦(41-7)、アメリカ戦(34-20)が組まれ、3連勝を収めた。さらに大会直前の9月6日には熊谷で南アフリカとのテストマッチが予定されている。この4試合を通じて、チームはラグビーワールドカップでの戦い方を最終確認するのだ。
 リーチ以外で本大会のキーマンとなりそうなのは、セットプレーの出来を左右する経験豊富なフッカーの堀江翔太、チーム屈指のフィジカルを活かして前進するフランカーの姫野和樹、いまやバックスの中心的存在に成長したセンターのラファエレ・ティモシー、トライゲッターのウイング福岡堅樹とレメキ・ロマノヴァなどだろう。

 もちろん、彼らだけでなくメンバー全員がベストパフォーマンスを発揮してこそ、目標である史上初の決勝トーナメント進出が見えてくる。

 9月20日、ラグビーワールドカップ開幕戦の相手はロシアだ。18年秋のテストマッチでは苦戦を強いられたが(32-27の辛勝)、ここですっきり勝てないようでは先の展望も描けない。第2戦では優勝候補の一角でプール内最大の強敵、アイルランドとぶつかる。万が一、この最初の2試合を落とすようなことがあれば、続くサモア戦、スコットランド戦に大きな重圧がかかってくるだろう。とくにスコットランドは難敵だ。ここ4年で3度対戦しているだけに、十分な情報を持っているはずだが、それは向こうも同じだ。

 自国開催で、日本国民の大きな後押しを得られるとはいえ、ラグビーワールドカップでの8強入りが難しいチャレンジであることに変わりはない。それでも――。4年前からさらに進化を遂げた現在の日本代表にとって、悲願の決勝トーナメント進出は決して飛び越えられないハードルではないはずだ。

文●齋藤龍太郎(楕円銀河)

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