「ユウキは食べ物に対する執着が強く、彼の近くにいれば、それに関わることは必須だ。ロンドンでは、お気に入りの日本食レストランに連れて行ってくれて、ご馳走してくれた」と明かしたイタリアーノ氏はまた、ジョウ・グァンユ（アルファロメオ）を押し出したとして９位の座を失ったスペインGP後の角田の様子についても、以下のように明かした。
  「レースの後、失望したユウキに私は24時間、気分転換のための時間を与えた。しかし彼の名誉のために言うと、落ち込んでいたのは３時間ぐらいで、飛行機への乗り継ぎの頃には、彼の顔には笑顔が戻っており、我々は冗談を言い合っていた」

「彼にとっては、非常に厳しいレースだった。常にバトルの中にいたため、肉体的にもハードで、休む暇もなかった。その挙句に９位と思って車から降り、無線で悪い知らせを受ければ、誰でも胸が痛むだろう。彼は過去２週間、素晴らしいドライビングを見せながら結果を出せず、少し苦しんでいただろう。しかし、苦しみの先には成功があることに疑いの余地はない。私はユウキの時代が来ると思うし、彼は最初の５レースでも非常に安定し、良い成績を残している」

　このインタビュー後に行なわれたカナダGPでも、車のペース不足に苦しんでポイント獲得はならなかった角田だが、レースではやるべきことは全てやり遂げており、各国メディアからはその点についてポジティブな評価を下されている。安定感と一貫性はなお保たれており、この先、イタリアーノ・コーチの助けを受けて23歳のドライバーが、どれほどの進化を示すか、期待を持って見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部
【ハイライト動画】第８戦スペインGP、角田は９番手でチェッカーを受けるも…

【PHOTO】各チームニューマシンを発表！2023年シーズンを戦うＦ１全チームの新車を一挙紹介！