専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
格闘技・プロレス

仙女・新潟大会でのジャイアントな「箸休め」マッチに隠されていた“言葉にならない感慨”「もう今日で引退しようかな俺(笑)」

橋本宗洋

2024.11.19

来春での引退を表明している里村。毎年開催してきた新潟大会への想いがビッグな“箸休め”をもたらした。写真:橋本宗洋

来春での引退を表明している里村。毎年開催してきた新潟大会への想いがビッグな“箸休め”をもたらした。写真:橋本宗洋

 石川は現在、Evolutionという団体のプロデューサー、コーチも担当している。女子選手を育成し、弟子の1人であるChi Chiはこの新潟大会で仙女のジュニア王者になった。女子選手を育て、その戴冠を我がことのように喜ぶ石川。ササダンゴが初めて見る姿だった。
 
 逆に言うと、石川は弟子もいる中でササダンゴ流の試合に“乗った”わけだ。

「いまレスラーライフの中で指導の比重も大きいので(Chi Chiの戴冠は)嬉しかったですね。でも師匠としては、まだまだ追いつけないぞってところを見せなくちゃと(笑)」

 マット界での立ち位置は違うが「マッスル坂井さんの存在って、みなさんが思ってる以上に大きいんです」と石川は言う。

「周りの選手はみんな、坂井さんを通して“レスラーとしてどう振る舞っていくか”というのを考えさせられるんですよ。今キャリア22年目ですけど、だからこそシングルでやれてよかった。(ササダンゴは)プロレス以外でも有名な方じゃないですか。こっちも張り合いが出るんですよ。“坂井さんに負けないように頑張らないと”と思ってきたので」

 言ってみれば『マッスル』出場あっての三冠ヘビー級王座獲得だった。ササダンゴにとっては、初シングルの舞台が地元・新潟であることも大きかったという。

「里村さんがこのカードを提示してくれたというか“これでどうですか”と自然になった。ちょっと言葉にならないですね......もう今日で引退しようかな俺(笑)」

 この試合はあくまで“人気タレント兼レスラー登場の箸休め”であって、観客の前でことさらに感慨が表されることはなかった。それぞれの選手、試合には興行の中での役割がある。まして2人はゲスト参戦。「泣いて馬謖を斬る」ではないが、役割に殉じてこそのプロだとも言える。

 しかし同時に、この試合には伝わる人間には伝わる“言葉にならない感慨”が隠されていた。里村とササダンゴの関係、ササダンゴと石川の関係、石川の弟子たちが仙女に参戦してきたこと。すべての思いと流れが重なって生まれた、新潟だからこそのジャイアントな箸休めだった。

取材・文●橋本宗洋
【動画】マーベラス彩羽匠が公開した剛力彩芽のバックスピンキック

【マリーゴールド旗揚げ戦 PHOTO】ボジラ襲来!ジュリア&林下を軽々と持ち上げる!!

【記事】スターダムマットにまたまたクラーク・コナーズ登場!11.17大阪へ「スピアで全てを奪ってやる」

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号