今月27日に行なわれたヴィッセル神戸対バルセロナのフレンドリーマッチ(3-1でバルサが勝利)は、ラミネ・ヤマルの新10番お披露目とともに、日本のファンは、もう一つの歴史的な出来事に立ち会ったかもしれない。”ドロ”ことペドロ・フェルナンデスのトップチームデビューだ。
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『SPORT』紙は、そのパフォーマンスについて「わずか13分間しかプレーしなかったが、他の若手選手よりも先に起用された意味は非常に大きい。素晴らしい才能の片鱗を垣間見せた。87分にはクラック級のゴラッソを叩き込んだ。ハンジ・フリックは才能を見抜く目利きだ。ラ・マシアがまたしても成果を上げた。このガリシア出身のMFは、大きな将来性を持っている」と寸評している。
昨シーズンの主戦場は、フベニールB(U-18)だった。つまりフベニールA(U-19)とバルサBの2カテゴリーを飛び越えてのトップチーム抜擢となる。『SPORT』によるとフリック監督は、若手選手を抜擢する際に、即戦力としてのニーズよりもポテンシャルの高さに重きを置きつつ、練習中にトップチームの選手とどのような化学反応を起こしているかを見て決めているという。得点後、笑顔で拍手を送る指揮官の姿が印象的だった。
ドロは2008年1月12日生まれの17歳。右利きでトップ下、インサイドハーフ、ウイングをこなすが、『SPORT』はもっとも得意なポジションは神戸戦でもプレーした「左シャドー」と記している。
『MUNDO DEPORTIVO』紙のハビエル・ガスコン記者は、そのプレースタイルについて「ドロのサッカーはキラキラしていて魅力的だ。1タッチ、2タッチでボールを動かす洗練された技術、顔を上げて前へ進めながら、ボールが足に吸着しているようなドリブル、スピード、精度の高いシュート、2列目からゴール前への鋭い飛び出しなどを併せ持ち、プレースキッカーとしても優秀だ。まだ線が細い印象があるが、すでに身体的な強さを身に付けるメニューに取り組んでいるし、クラブも本人もその点に執着する必要はない。なぜならドロが魔法を表現するには、自由を与えることが不可欠だからだ」と解説している。
バルサの門を叩いたのは3年前の2022年夏。生まれ故郷のガリシア州に拠点を置く「EDバル・ミニョール・ニグラン」でプレーしているところをスカウトされた。加入後は快調にステップアップを遂げ、昨年の今頃から、ラ・マシア期待の逸材としてメディアで取り上げられるようになった。
フィリピンにルーツを持つ母親とガリシア人の父を持ち、「ドロ」という愛称はガリシア人の父親も同じ名前であったため、区別するために家族からそう呼ばれ、バルサ加入後も「ペドロ」という名前の選手が複数いたことから定着した。
アジアツアーから帰国後、トップチームに残るかBチームでプレーするかが判断されるが、いずれにしてもフリック監督の「お気に入りリスト」に加えられたのは間違いない。ラ・マシアからまた新たなクラック候補が誕生した。
文●下村正幸
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昨シーズンの主戦場は、フベニールB(U-18)だった。つまりフベニールA(U-19)とバルサBの2カテゴリーを飛び越えてのトップチーム抜擢となる。『SPORT』によるとフリック監督は、若手選手を抜擢する際に、即戦力としてのニーズよりもポテンシャルの高さに重きを置きつつ、練習中にトップチームの選手とどのような化学反応を起こしているかを見て決めているという。得点後、笑顔で拍手を送る指揮官の姿が印象的だった。
ドロは2008年1月12日生まれの17歳。右利きでトップ下、インサイドハーフ、ウイングをこなすが、『SPORT』はもっとも得意なポジションは神戸戦でもプレーした「左シャドー」と記している。
『MUNDO DEPORTIVO』紙のハビエル・ガスコン記者は、そのプレースタイルについて「ドロのサッカーはキラキラしていて魅力的だ。1タッチ、2タッチでボールを動かす洗練された技術、顔を上げて前へ進めながら、ボールが足に吸着しているようなドリブル、スピード、精度の高いシュート、2列目からゴール前への鋭い飛び出しなどを併せ持ち、プレースキッカーとしても優秀だ。まだ線が細い印象があるが、すでに身体的な強さを身に付けるメニューに取り組んでいるし、クラブも本人もその点に執着する必要はない。なぜならドロが魔法を表現するには、自由を与えることが不可欠だからだ」と解説している。
バルサの門を叩いたのは3年前の2022年夏。生まれ故郷のガリシア州に拠点を置く「EDバル・ミニョール・ニグラン」でプレーしているところをスカウトされた。加入後は快調にステップアップを遂げ、昨年の今頃から、ラ・マシア期待の逸材としてメディアで取り上げられるようになった。
フィリピンにルーツを持つ母親とガリシア人の父を持ち、「ドロ」という愛称はガリシア人の父親も同じ名前であったため、区別するために家族からそう呼ばれ、バルサ加入後も「ペドロ」という名前の選手が複数いたことから定着した。
アジアツアーから帰国後、トップチームに残るかBチームでプレーするかが判断されるが、いずれにしてもフリック監督の「お気に入りリスト」に加えられたのは間違いない。ラ・マシアからまた新たなクラック候補が誕生した。
文●下村正幸
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