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海外サッカー

「ラ・レアルにとっては非常に長い日々に…」 久保建英不在でバスクダービー敗北のソシエダに厳しい評価と悲観的な展望

THE DIGEST編集部

2024.01.15

久保不在で臨んだバスクダービーにソシエダは敗れている。(C)Getty Images

久保不在で臨んだバスクダービーにソシエダは敗れている。(C)Getty Images

 レアル・ソシエダの久保建英はラ・リーガ第19節のアラベス戦後に日本代表に合流し、1月14日よりアジアカップでの戦いに突入したが、その間にソシエダはコパ・デル・レイ4回戦でマラガを1-0で下し、現地時間1月13日にはアスレティック・ビルバオとの「バスクダービー」に臨み、1-2の敗北を喫している。

 30分、42分とホームチームにゴールを許したソシエダは、88分にようやくこぼれ球からアイエン・ムニョス→ミケル・オジャルサバルと渡って1点を返したものの、これ以上の反撃はならず、今季4敗目にして4戦連続未勝利(3分け1敗)。この一戦を「互角な内容でゴール前での仕事の差が勝敗を分けた」と振り返ったイマノル・アルグアシル監督は、久保の不在についても言及した。

「言い訳することは何もない。タケも、アマリ・トラオレ(アフリカネーションズ・カップでマリ代表から招集)もおらず、我々には今いるメンバーしかいない。(中略)明らかに重要な選手たちがいないのは事実だが、我々はそれに対処して、これまで通りに前進していかなければならない」

 8節の同カードでは2点目をマークするなどの活躍で多くの現地メディアから最高評価を得た背番号14を欠いての今回の結果については、マドリードのスポーツ紙『AS』も「イニャキ・ウィリアムズ(ガーナ代表)が抜けたアスレティックの損失より、久保、トラオレ、ウマル・サディク(負傷欠場)不在のソシエダのそれの方が目立った」と記述。また、ソシエダについては「エッセンスを失いつつあり、非常に脆弱で、自らの無力さと敵の機転によって、ほとんど抵抗せずに降参してしまった」と酷評している。

 続いて、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は「ソシエダはパスを繋ぐことも、アスレティックのプレッシャーを凌ぐこともできなかった。解決策は見つからず、セカンドボールを奪えないなど、何もかも上手くいかなかった。いつものように、ボールを久保に預けてどうなるかを見守るという手段に頼ることもできなかった。なぜなら、彼はいないし、今後もしばらく戻ってくることはない」と、久保抜きのソシエダを厳しく振り返った。
 
 また同メディアは、久保がアジアカップのグループリーグ初戦ベトナム戦で終盤に出場して上田綺世のダメ押しゴールをアシストしたことを報じ、ここでもまだこのコンペティションが始まったばかりであり、「ラ・レアルにとっては非常に長い日々となるだろう」と、大黒柱不在の状況に懸念を示している。

 そして、バスクの地元紙『noticias de Gipuzkoa』も現在のチーム状況を極めて悲観的に捉え、「ソシエダは致命的であり、監督も致命的である。久保、トラオレらを失うことを承知していたにもかかわらず、チャンピオンズリーグ(CL)への準備が期待を大きく下回る、非常に考えられないものだった」と、補強の失敗も示唆した。

 また、アスレティック戦での各選手のプレーを厳しく評する中で、「アンデル・バレネチェアは唯一、少しばかり(ソシエダの攻撃に)スパイスを加えた選手だったが、それでも彼にはより多くのことが期待されており、通常の彼の水準や、久保が通常発揮しているほどの力に達していなかった」と、日本人選手を引き合いに出している。

 最後に国外メディアでは、フランスの通信社『AFP』も、「アジアカップのために出場できない日本人選手、久保を欠いたソシエダは、(敗戦によって)勝点32の6位にとどまり、来季のCL出場権を再び獲得することが、ますます難しくなっている」と報じた。

構成●THE DIGEST編集部
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