アジア王座を懸けた初陣が、いよいよ始まる。

　日本時間１月13日、サッカーのアジアカップが中東・カタールを舞台に開幕した。オープニングゲームは前回大会の王者であり、ホスト国のカタールがレバノンと対峙し、３得点を奪い完勝。史上最多５度目の優勝を目指す日本代表の初戦は14日、フィリップ・トルシエ元日本代表監督が率いるベトナムと激突する。

　日本の初戦が刻一刻と迫るなか、インドのスポーツ専門メディア『RevSportz』は18回目を迎えたアジアカップを総力特集。「アジアカップの英雄伝」と題した興味深い記事の中で、過去に同大会を４度優勝している日本の立役者に三浦知良、中村俊輔、本田圭佑の３人を挙げている。

　まず、日本サッカーの象徴とされる『キング・カズ』については、「日本サッカー界のスーパースターの履歴書は、今やかなり長くなっている」とし、今シーズンでプロ38年目となるレジェンドの前例のないキャリアに感嘆している。

　他にも中田英寿、中村俊輔、香川真司など海外のビッグクラブでプレーした日本人選手を列挙しながら、「彼らよりも先に、サッカー界の王様であるペレが所属したブラジルのサントスでその名を馳せ、その後は母国に戻り、Jリーグのスーパースターになった」と説明。日本人選手の海外進出のパイオニアだと強調している。

　1992年の広島大会ではエースストライカーとしてチームを牽引し、初優勝の原動力になったことに触れながら、「プロ生活が40年近くなった今でも『キング・カズ』はサッカーを学び続けている。サムライブルー（日本代表の愛称）で89試合・55得点は素晴らしい記録。日本サッカーに革命を起こした男は、まだ立ち止まろうとしない」と称賛。来月で57歳を迎える超ベテランが、いまだ現役として走り続けていることに驚きを隠せないでいる。
  　昨年12月に引退試合を行ない、左足の魔術師としてピッチを沸かせた中村については、24年前に日本が圧倒的な強さで２度目の優勝を飾ったレバノン大会にスポットを当てている。

　同メディアは当時22歳の中村が、すでにチームの中心選手だったと指摘。「00年のアジアカップでナカムラは全試合に先発出場し、日本は21得点（６試合）、失点はわずか「６」で優勝した。グループリーグではサウジアラビア（４-１）とウズベキスタン（８-１）を撃破し、準々決勝ではイラクを４-１で圧倒した。ナカムラは、その驚異的な左足で得点を挙げることはできなかったが、中盤でのパスワークと芸術的なプレーで、大会のベストイレブンに選ばれた」と言及する。

　加えて、「レバノン大会から４年後には、その技術を高く評価するジーコ監督のもとで、日本代表の大会連覇の主役となった」と紹介され、中国大会でMVPに選ばれたことも付け加えられている。