アナハイムがさらなる“暗黒時代”に突入するかもしれない。

　ロサンゼルス・エンジェルスの情報を日頃発信している専門メディア『halo hangout』は現地８月19日、リーグ再編に関する記事を配信。ロサンゼルス・ドジャースら強豪チームと同地区になった場合、「エンジェルスのプレーオフ出場がさらに10年遠のく可能性が高い」と危惧した。

　MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は現地８月17日、米スポーツ専門局『ESPN』の番組内で球団新設に伴うリーグ、ディビジョンの再編成を示唆。『The Athletic』のアナリスト、ジム・ボウデン氏によると、現状から２球団増えて32チームとなる場合、東西16チームずつに分かれ、各リーグ４地区（各地区４チーム）という地区分けになる可能性がある。地理的により近い球団を同じリーグ、地区に配置し、選手の長距離移動やタイムゾーンの違いの問題を解消する狙いがあると見られる。
  『halo hangout』はボウデン氏が予想した各地区のチーム一覧を引用し、「お気に入りのチームが競争上不利になると知っておく必要がある」とファンに警告。エンジェルスが該当する「ウェスタン・カンファレンス西地区」はドジャースに加え、サンディエゴ・パドレス、アリゾナ・ダイヤモンドバックスと強豪揃いだと紹介した。

　同メディアはエンジェルスが現在は比較的競争の少ないア・リーグ西地区でシーズンを戦っていると指摘。にもかかわらず2014年以来10年間ポストシーズンに進出できていないとし、「球界最高のディビジョン（ナ・リーグ西地区）の３球団とグループになれば、５チームから４チームに移行しても状況は悪化し続けるだろう」と厳しく見通した。

　米専門局『FOX Sports』は新規チームの本拠地としてMLBチーム空白地帯のシャーロット（南東地区）とポートランド（北西地区）をピックアップ。ボウデン氏と同じくエンジェルスはドジャース、パドレス、ダイヤモンドバックスと同じ地区に入ると予想した。

　同局によれば、マンフレッド氏は以前、2029年までに球団新設を実現させたいと話していた。フランチャイズプレイヤーのマイク・トラウトが2030年までの契約を残しているとはいえ、エンジェルスに残された猶予はそれほど長くないかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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