シカゴ・カブスのPCA（愛称）こと、ピート・クロウ＝アームストロングが、キャリア初の「30本塁打・30盗塁」達成に迫っている。しかし、米誌『Sports Illustrated』はその数字以上に「物足りないシーズンになる可能性がある」と厳しく論じた。

　同誌は前半戦のPCAを「相手投手にとって最も警戒すべき存在のひとり」と称賛。「打率.265、出塁率.302、長打率.544をマークし、25本塁打、71打点、27盗塁とMVP級のパフォーマンスを見せていた」と高く評価した。
  　一方で、「後半戦に入り状況が一変。攻撃陣が苦戦し、１試合あたりの平均得点が１点近く減少した」と球宴後の不振について、「この原因はカイル・タッカーとクロウ＝アームストロングという２人のオールスター選手が揃って不振に陥ったことだ」と指摘。そのうえで、こう記した。

「オールスター後は急失速。打率.222、出塁率.264、長打率.385、３本塁打、12打点、４盗塁と精彩を欠き、“30ー30”どころか“40ー40”すら射程圏内と見られていたが、今では攻撃面でも走塁面でも存在感を示せていない」

　PCAは今季135試合に出場し、打率.250、28本塁打、83打点、31盗塁、OPS.783（出塁率.290、長打率.493）という成績をマーク。数字だけ見れば30本塁打・30盗塁は十分に射程圏内だが、同誌は「シーズン序盤に40-40すら狙えるペースだったことを思えば、評価は厳しいものになる。９月に爆発がなければ、結果的に物足りなさが残るシーズンになるだろう」と結論付けた。

　今季急成長を遂げたPCAは、終盤戦で再び圧巻のパフォーマンスを取り戻せるのか。ラストスパートに注目が集まる。

構成●THE DIGEST編集部

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