ナ・リーグ優勝決定シリーズ（NLCS）で、ロサンゼルス・ドジャースが好調だ。ミルウォーキー・ブルワーズを相手に、敵地で行なわれた第１戦、第２戦で連勝。特に先発投手のパフォーマンスが光っており、初戦でブレイク・スネルが８回を無失点、２戦目は山本由伸が１失点完投と、ともに見事な投球を披露した。

　一方、ブルワーズは、早くも劣勢に立たされている。３戦目以降、どこに反撃の糸口を見出すのか。ドジャー・スタジアムでの３連戦に臨むにあたり、勝負の鍵は互いの投手陣に懸かっていると、現地メディアが展望する。

　ブルワーズの専門サイト『Reviewing the Brew』が公開した記事でNLCSを振り返り、両チームのピッチングスタッフが比較されている。そのなかで「先発投手のマッチアップでは、明らかにブルワーズが不利な状況が続く」と訴えている。

　ドジャースの連勝に貢献したスネル、山本に加え、次戦以降の登板が発表されているタイラー・グラスノー、大谷翔平に対し、ブルワーズの今後の先発候補については「チャド・パトリック、ホゼ・キンターナ、ジェイコブ・ミジオロウスキーなどの組み合わせで対抗することになりそうだ」と見立てる。そして「パット・マーフィー監督の采配も難しいだろう」と指摘した。
  　また、ドジャースは現在も救援陣がウィークポイントだとする同サイトは、NLCS第１戦の最終回に登板した佐々木朗希について「危うく崩壊寸前となった」と評し、「ブルワーズがドジャースの先発投手を早い段階で降板させられれば、その夜の試合に勝つチャンスは十分ある」と主張。ただ、「実際、先発を早く降ろせていない。それは単純にドジャースの先発陣が、あまりにも強力だからだ」とも述べている。

　それでも、同サイトは残り試合での巻き返しの可能性を捨てていない。「わずか２年前、アリゾナ・ダイヤモンドバックスがフィラデルフィア・フィリーズを相手に、まさに同じ０勝２敗からの逆転劇を演じた」と説明し、「ブルワーズは逆境に立たされることを恐れない。再び軌道に乗るためには、今こそアンダードッグの精神を全身で受け止めるべきだ」と呼びかけている。

　ブルワーズは今季のレギュラーシーズンでMLB最多の勝利数を記録した勢いを、ここから取り戻せるのだろうか。前年王者ドジャースとの“決戦”は、まさに佳境を迎えようとしている。

構成●THE DIGEST編集部

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