レジェンド左腕も熱投のエースに感謝を惜しまない。

　現地11月３日、ロサンゼルス・ドジャースは、地元ロサンゼルス市内でワールドシリーズ（WS）優勝パレードを行ない、そのあとは本拠地ドジャー・スタジアムで優勝セレモニーを実施した。今季限りで現役を引退するクレイトン・カーショウは、同シリーズで大車輪の活躍をみせた山本由伸の鉄人ぶりを再び称賛している。

　WS第２戦で９回４安打１失点、第６戦で６回５安打１失点と、驚異的な安定感を発揮していた山本。第７戦も９回途中から延長11回まで１安打無失点に抑える異例の“中０日登板”を完遂。ドジャースをWS連覇に導いた右腕は2009年ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜氏以来、日本人史上２人目のMVPに輝いた。
  　MLB専門チャンネル『MLB Network』の番組「MLB Tonight」に出演したカーショウは、山本の無双に触れ、「ヤマ（山本）がマウンドに上がり、『一体、何球投げられるんだろう？』と思っていた」と当時を振り返った。「結局、彼はあの夜、僕らの中で最も多くの投球イニングを稼いだ。もうヤマを過小評価しちゃいけない」と強調している。

　番組内では、WS連覇の瞬間を振り返り、「実は１死だと知らなかったんだ」と驚きの告白。「（最後の打者アレハンドロ・）カークが併殺に倒れ、ブルペンコーチが『WS優勝だ』と言っているから、『いやまだだ』と返すと、彼が『いや優勝だ』って。本当に特別な出来事だよ」と、まさかの結末に笑みを浮かべていた。

　ドジャースの劇的勝利で熱狂の渦に包まれているロサンゼルス。歓喜の余波はまだまだ続きそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】MVPスマイルを浮かべる山本由伸

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