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プロ野球

「足の状態は良い」サク越え15発の山川穂高、楽天復帰の田中は「打つのは無理。足で崩す」と山川節も炸裂〈SLUGGER〉

白鳥純一

2021.02.03

山川が今年のキャンプで意識しているのは、間合いだという。写真:白鳥純一

山川が今年のキャンプで意識しているのは、間合いだという。写真:白鳥純一

 右足首痛の影響により、春季キャンプを2軍でスタートさせた西武の山川穂高が、2日にzoomで記者会見に応じた。

「まだ2日目なのでわからない部分はあるが、足の状態は良い」と語る山川。初のフリー打撃では、53スイングのうち15本が柵を越えるなど、順調な調整ぶりをアピールした。

「久々に外で打ちました。それを踏まえると、『まあまあ』。キャンプ2日目の段階ではいい方だと思う。(怪我の影響もあり)昨年は、なかなかフルスイングが出来なかった。フルスイングで本塁打を打ち続けられるフォームで練習をやっている」と、山川はこの日の練習を振り返った。

 これまでよりも左足を高く上げるフォームに改造した山川が、今年のキャンプで意識しているのは、『間合い』だ。この日も、バッティングケージの前でバットを振りながら、上本達之コーチと積極的に議論を交わす光景が見られた。

「間合いと前に流れていきやすいので身体の動きを、どのように抑えるかを意識している。上本さんは、僕が納得するまで話してくれる。今日は、良い時の打撃の感覚を思い出せた時があった。それが楽しかったです」と、手応えを掴んでいるようだ。
 
 この日は、他選手の打撃練習に見入る場面も多かった山川は、自身のバットを譲ったことでも話題になったドラフト1位の渡部健人や、7位の仲三河優太(なかみがわゆうた)、西川愛也らの打撃についても、「(かつての)森友哉も飛ばしていましたし、『振れる選手』は、間違いなく良い。『こういう選手が出てくるのかな?』と思って見ていました」と言及。

 山川を「憧れの選手」と公言する渡部については、「僕がバットをあげたり、バッティングを教えることは出来ますが、まだ1年目なので、やりたいようにやったら良いかなとも思う。このまま練習を続ければ、ブーちゃん(渡部の愛称)は、本塁打を50発打つ選手かもしれない。練習を見ていると、タイミングが合えば飛びますし、その可能性は十分にあります。もし、数年やっても打てなければ変えれば良いですけど、そのままでも良いんじゃないですかね」とエールを送った。

 この日の会見では、ニューヨーク・ヤンキースからFA宣言し、日本球界に電撃復帰した楽天の田中将大についても話題が及んだ。

「多分、打つのは無理だと思うので、セーフティや足を使って崩していきたい。自分の良さでもあるので、最大限に生かしたい。普通にやったら当たらないと思う」と、予想外のコメントで記者たちの笑いを誘った山川は、「少しでも早く一軍に上がることを目指しながら、日々の練習に取り組んでいる。第2、3クールになると疲れも出てくると思うが、これからも(打撃の)感覚を固めていき、試合でも実践できるようにしたい」と、キャンプへの意欲を語り、会見を締めくくった。

文●白鳥純一(フリーライター)

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