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タティースJr.の薬物使用で本格的なチャンス到来!? 韓国人野手キム・ハソンへ米メディアも注目「少なくない慰めだ」

THE DIGEST編集部

2022.08.15

予期せぬ薬物使用発覚で長期離脱を余儀なくされたタティースJr.(左)。その代役として期待が高まっているのが、キム・ハソン(右)だ。(C)Getty Images

予期せぬ薬物使用発覚で長期離脱を余儀なくされたタティースJr.(左)。その代役として期待が高まっているのが、キム・ハソン(右)だ。(C)Getty Images

 米球界が騒然とする一報が舞い込んだのは、現地8月12日だ。MLBコミッショナー事務局が、サンディエゴ・パドレスの若きスーパースターであるフェルナンド・タティースJr.から筋力増強剤「クロステボル」の陽性反応が出たと発表。禁止薬物違反に伴い80試合の出場停止処分が科した。

 日本でも小さくない話題となった。無理もないだろう。2019年にデビューしたタティースJr.は、昨季に42本塁打を放ってナショナル・リーグ本塁打王に輝いた超逸材。だが、今季は開幕前にバイク事故で左手首を骨折。今月からマイナーで4試合出場し、MLB復帰が間近に迫っていた矢先の出来事だったのだ。

 パドレスにとっても小さくないダメージであり、予期せぬ誤算だ。今月2日に幕を閉じたトレード市場で、ワシントン・ナショナルズからホアン・ソトとジョシュ・ベルという長距離砲を獲得したチームは、同時に多くの若手有望株を放出。そのなかには、タティースJr.離脱中にショートのポジションも担ったCJ・エイブラムスも含まれていたのである。

 タティースJr.への処分決定後に出された声明内で「我々はいずれかのタイミングで、彼を信用しなければいけない。この6、7か月はそれができていないからだ」と怒りを滲ませたAJ・プレラーGMの言葉にあるように、球団としても予期せぬ事態だったのは想像に難くない。
 
 もっとも、パドレスは開幕からは23歳の超逸材を抜きにして戦ってきた。その間にアメリカン・リーグ西地区でこそ首位ロサンゼルス・ドジャースに大きく水をあけられたものの、現地時間8月13日時点で64勝53敗と勝ち越しに成功。プレーオフ進出に向けてはワイルドカード争いで2位フィラデルフィア・フィリーズに0.5ゲーム差の3位と好位置につけている。

 そんなチームでCJ・エイブラムスとともにショートの穴を埋めていたのが、韓国人野手のキム・ハソンである。もともと内野守備に定評があった26歳だが、今季は課題だった打力でも声価を高めている。ここまで105試合に出場して、打率こそ.249ながら出塁率.325、長打率.374と、いずれも昨季以上に成績は上向きなのだ。

 無論、本塁打王というタイトルホルダーとなったタティースJr.の打力には及ばない。しかし、この緊急事態にキム・ハソンへの期待はこれまで以上に高まっている。米放送局『CBS Sports』は「今季の彼が見せている守備は傑出したレベルにあり、バッティングなど全体的にプレーレベルが改善されているというは、タティースJr.を失った喪失感に暮れているであろうパドレスにとって少なくない慰めだ」と強調した。

 直近1か月で、長打率.412、OPS.715と打撃でもパワーを発揮しているキム・ハソン。はたして、アジアを代表する名手は、チームの窮地を自らのプレーで補えるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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