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究極の投手戦を制した大谷翔平。敗れた相手巨漢エースは「相手がオオタニだろうが、クレメンスだろうが関係ない」と“名言”を残す

THE DIGEST編集部

2022.08.28

マノーア(左)と大谷(右)。この両雄が見せた緊張感のある投げ合いは観客を熱狂させた。(C)Getty Images

マノーア(左)と大谷(右)。この両雄が見せた緊張感のある投げ合いは観客を熱狂させた。(C)Getty Images

 好投手同士による投げ合いは、トロントの、いや世界の野球ファンを熱狂させたのではないだろうか。現地時間8月27日、トロント・ブルージェイズが本拠地にロサンゼルス・エンジェルスを迎え撃った一戦でのアレック・マノーアと大谷翔平のそれだ。

 互いに序盤から相手打線を寄せ付けない完璧なピッチングを披露した。

 大谷が大きく曲がるスライダーと最速100マイル(約160.9キロ)の4シームを軸にすれば、マノーアは手元で鋭く曲がる2シームと横滑りするスライダーを軸に、それぞれ対峙するバッターたちを手玉に取った。

 均衡が破れたのは6回表だ。エンジェルスが1死一、三塁の絶好機を作ると4番のルイス・レンヒーフォが値千金のレフト前タイムリーを放ったのだ。結果的にこれが決勝点となり、雌雄は決した。

 互いに100球(大谷が109球、マノーアが105球)を超え、7回を投げ切る熱投ぶり。イニングを重ねるごとに凄みを増していき、地元紙『Toronto Sun』が「ショータイムとマノーアの投げ合いは予想以上の盛り上がりだった。完売の観客、そして我々も究極の投手戦を目撃した」と称えるほどの熱戦となった。

 4万5311人という超満員の観客が見つめたハイレベルなエースの投げ合い。それだけに両雄にも思うところがあった。
 
 試合後、地元放送局『Bally Sports West』などの取材に応じた大谷は「楽しかった。できれば投げ合いたくないですけど」「ホーム、ビジターに関係なく、(満員のスタジアムでの試合は)やりがいがありますし、やっぱり選手冥利に尽きるかなと思います」とやや興奮気味に語った。

 一方でマノーアからは悔しさが溢れた。地元メディア『Sports Net』の取材に応じた24歳の巨漢エースは、「僕にとって全ての試合がワールドシリーズ第7戦だ」と語り、こう続けた。

「その相手がオオタニだろうが、ロジャー・クレメンスだろうが関係ない。僕の仕事はマウンドに行って、チームのために全力を尽くし、そして勝たせることだ。それが今日はできなかった」

 とりわけ“敗者”となったマノーアの残した言葉には反響が集まった。米スポーツ専門サイト『The Athletic』で編集を務めるルーカス・ウィーズ氏は、「アレック・マノーアが野球界屈指の名言を残した」と賛辞を送った。

 試合後も含めて脚光を浴びた一戦。両投手の奮闘は多くの人々の記憶に刻まれたに違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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